社会に出る~引きこもりだった私
仕事 暮らし 発達障害出典:Photo by Philippe D. on Unsplash
これの話は小学生のころに「発達障害」と診断された私が、夢を抱き大学へと進学したものの、通学距離や人間関係から中退し、そこから立ち直るまでの物語です。私の体験が、みなさんの背中を軽くひと押しできればと思います。
引きこもり生活ときっかけ
大学中退から7、8年。それが私の引きこもっていた期間です。「動かなければ」とどこかで思いつつも「本当にいい環境に巡り会えるのか」「就職できたとしても体調を崩さず安定して働けるのか」など、自分にいいわけをしてゲーム三昧、ネット三昧の生活でした。
よく理解していた母からは、そんな時期もあると理解してもらえていました。ですが、父からは何もしない穀潰だと思われていたのです。今の状況がよくないのは自分でも分かっていたので、自身に対する苛立ちもあって父とは頻繁に喧嘩になっていました。
そんな中、コロナ禍に入り父が家を出ていってしまったのです。自宅勤務が増え、必然的に顔をあわせる機会も増え、仕事のこともあってか何かが切れたのだと思います。
再出発
非常にショックでした。これが切っ掛けでいいわけをやめて、動き出すことにしたのです。母が色々と調べてくれていたらしく、自宅から徒歩10分ほどの距離の場所にある就労相談所に相談しました。すると「障害者手帳の取得」と「就労移行支援事業所」を勧められました。
手帳は学生のときにお世話になった心療内科で「うつ」の診断を追加でいただきました。通院実績が無い状態でしたので手帳取得のために、診断書作成までに6か月、そこから申請して、もう3か月ほどかかったのを覚えています。
就労移行支援では、元々運動が苦手で引きこもりも長かったため、力仕事をするには体力面に不安がありました。また、同じ作業系でも内容や雰囲気が異なります。そこで、自転車で通える距離の事務や軽作業系の事業所2種、最寄りの駅付近の力仕事系の事業所1種を紹介していただき、今の事業所に出会いました。
事業所と出会って
今の事業所では色々なことを吸収させていただいています。
事業所によって内容も変わりますが、事務や軽作業系である私が今通っている事業所では「ウォーキングによる体力方面の改善」「パソコンのスキルアップ」「グループワーク、ディスカッションによるコミュニケーション面の改善」といったカリキュラムがあります。
最後に
私が気づいた大切なことはふたつです。
1つ目は、知ること。
私の場合、母が見付けてくれなければ、そのまま引きこもりのままか、無理に就職先を見付けて適応しきれずに失敗を積み重ねるか、最悪自分が嫌になって自殺と言うパターンもあったかも知れません。
ですが、どこに相談すればいいのかという情報は武器になります。
2つは、目標を持つこと。
私の場合は「母を少しでも楽にさせたい」「ゲームを買いたい(したい)」それだけです。崇高な理念じゃなくても趣味に使いたいなどが十分理由になるので、なにか目標があれば前向きになれます。
正直なところ、過去の自分にこの文章を見せたとして、引きこもりから立ち直れたかは怪しいです。ですが「こうやって立ち直った人もいるんだ」と感じてもらえると幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。
アスペルガー症候群