「適応障害」と診断されてから、回復するまで
その他の障害・病気出典:Photo by Carli Jeen on Unsplash
適応障害と診断されたとき、これからどのように過ごしたらいいのか、不安に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
実は、私もそのひとりでした。
不安に思いながら、心療内科医のアドバイスと書籍を参考に過ごしたところ、現在は新しい仕事の求人に応募するところまで回復してきています。
この記事では、実際に私が経験してよかったと思う過ごし方を紹介しています。
主に『もしかして、適応障害?』という本を参考にして過ごしたので、興味があればそちらの書籍を読むこともお勧めいたします。
発症当時の過ごし方~「何もしない」をする~
私は社会人6年目の春に適応障害を発症しました。
発症当時、医師からは「仕事のことは考えないこと。自分の好きなこと・楽しいことや、今やりたいことをしてください」といわれました。
そのころは、実家に戻っていましたが、乾いた洗濯物を取り込むなどの簡単な家事さえする気力がなかったため、ほとんど一日寝るか、何を考えるでもなく天井をボーッと眺めていたりしました。
「何もしない」をする日々でしたが、一番症状がひどい発症初期は、この過ごし方は一番効果があるようです。
「何もしない日々」から「好きなこと・楽しいこと」ができるようになった
「何もしない日々」も1か月半ほどたつと、徐々に飽きてくるようになり、自然と「やりたいこと」が自分の中から湧いてくるようになります。
それからは、「その日、やりたいこと」をするようにしました。ここでやってはいけないことは「将来のために資格の勉強をしよう!」など、自分のやりたいことではないことをすることです。
資格の勉強が好きで楽しいなら問題はありません。問題なのは「将来のために頑張らなきゃ」と思いながらやることは、せっかく回復の兆しが見えてきた症状の悪化につながる可能性があるため、このような行動は控えるようにしてください。
「好きなこと・楽しいこと」も1日中やり続ける必要はなく、しんどくなったらやめても大丈夫です。
自分の心に耳を傾けて、その瞬間やりたいことだけをするようにします。
「好きなこと・楽しいこと」を続けると、いつしか「働きたい」という感情が芽生える
「好きなこと・楽しいこと」を続ける生活を1~2か月ほど続けると、その生活にも飽きてきて「そろそろ働こうかな……」という気持ちになってきます。
そのころ、私は現在の仕事を続けるか、転職するかで大変悩みました。部署異動など会社側も調整してくれていましたが、やりたい仕事では無くなってしまったのもあり、仕事を変えることにしました。
ただ、この時点で3か月働いていないので、いきなりフルタイムで働くことはできません。そこで、私は単発バイトを始めることにしました。
これは、明日働きたいな、と思ったときに求人に応募ができ、登録会無し・スマホ上での簡単な手続きのみで働くことができます。これなら、長期アルバイトと違って、週に○日働かないといけないというプレッシャーもありません。
ただ、ここで問題がでてきます。単発バイトは、基本的に毎日行く仕事場が違うため、毎回新しい環境で、新しい仕事内容を理解しないといけません。仕事内容は簡単ですが、新しい環境にストレスを感じやすい私にとっては、単発バイトは長続きしませんでした。
そんな中、インターネットで色々と探していたところ「就労移行支援」というサービスがあることを知りました。
「就労移行支援」とは、いわば復職に向けてのリハビリ施設のようなものです。
毎日決まった場所に通い、実務を想定したPC作業や軽作業、自己理解・ストレスマネジメントの講座を受講したりできます。
ここであれば、復職に向けて、生活リズムを整え、また働ける体力づくりにも取り組めると考えました。
今、私は就労移行支援を利用して3か月が過ぎました。朝決まった時間に起きて通所し、夕方帰宅するというリズムにも慣れ、先日事務職のアルバイトの内定をもらうところまで回復できたのです。
最後に
適応障害やうつ病などは、真面目な人や頑張り屋さんがなりやすいといわれています。療養期間中も、ついつい「こんなにダラダラしていていいのかな……まわりはみんな働いてるのに……」などと感じてしまうかもしれません。
でも、今はダラダラしていいんです。療養期間はダラダラしたり、自分のやりたいことだけをやるのが、いわばやるべきことなんです。
そうして過ごしていると、必ず「そろそろ働くか!」という気持ちが自然と芽生えてきます。
不安な気持ちにもなると思いますが、先を明るく見て過ごしてもらえればと思います。
参考文献
【もしかして、適応障害? 会社で“壊れそう"と思ったら(著:森下 克也)】
https://cccmh.co.jp
適応障害