実は中年者に多い!?ひきこもりについて
暮らしこんにちは。SHOです。最近一気に冷え込み、お家で過ごされる方も少なくはないと思います。少なくとも私は、外が寒くて家に引きこもりがちになっています……。
さてというわけで、今回は「ひきこもり」についてお話していきたいと思います。
「ひきこもり」とは
ひきこもりという言葉についてはご存知の方が多いと思います。学校での授業やニュース、新聞などで一度は見聞きしたことがあるのではないでしょうか。では、このひきこもりの定義についてはご存知でしょうか?
ひきこもりとは、
「様々な要因の結果として社会的参加(義務教育を含む就学,非常勤職を含む就労,家庭外での交遊など)を回避し,原則的には6 ヵ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態(他者と交わらない形での外出をしていてもよい)を指す現象概念である。」
とされています。(※『ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン』 より)
ここで注目してほしいのが、「他者と交わらない形での外出をしていてもよい」という部分です。ひきこもりと聞くと、部屋からずっと出ずに本当に引き籠っている状態だというイメージを抱く方は少なくないと思います。しかし実際には、「対人交流が必要でない場所に行く」人は、54.1%と過半数もいるのです。(※『「引きこもり」の実態に関する調査報告書⑩』より)
すなわちひきこもりとは、「社会的な参加が出来ない状態がしばらく続いている人」のことを指す言葉なのです。少なくとも「部屋にずっとこもっていることがひきこもり」ではないということを、この場で皆さんには知っていただきたいです。
増えている中年者のひきこもり
皆さん、ひきこもりの人たちの平均年齢をご存知でしょうか?私は、調べるまではだいたい10代後半くらいかなと考えていました。確かに、ひきこもりが始まる年齢(=初発年齢)は17歳が最も多いのですが、しかし現在のひきこもりの方々の平均年齢は、なんと33.1歳だという調査データが出ています。(※上に同じく、調査報告書⑩より)
なぜここまで高齢化しているかという理由についてですが、それはある時期から一気にひきこもりが増えてしまい、その状態が改善されずに、今まで続いている方が多いからということなのです。30歳からひきこもったという方がいないというわけではありませんが、その多くは10歳後半から20歳前半の時期から10年近くひきこもっている人たちだといわれています。実際、ひきこもりに関するガイドラインや専門家たちからも、ひきこもりの問題、特徴の一つとして「長期化」について触れられています。
ひきこもり問題
先ほども触れたように、ひきこもりの人たちがある時を境に一気に増えたという意見があります。これは、いわゆる現代だからこそ起きてしまう問題(一種の現代病)だとも言えるのかもしれません。ゲームやインターネットといったものの普及で対人関係の学習の機会が減ったこと、家にひきこもれる部屋があり、そして経済的支援をしてくれる親がいることなどが背景にあるのかもしれません。
社会にでることの恐怖で「外」に出られず、かといってどうしたらいいのか、自ら好き好んでひきこもっていない人が数多くいるのはとても辛いことです。また本人だけでなく、ひきこもりの家族も我が子の将来への不安や、どうしてあげたらいいのかという戸惑いによって苦しんでいることも、ひきこもりが起こしてしまう悲しい問題なのです。
おわりに
実はあることがきっかけで、ひきこもりについて詳しく調べていたので、今回は皆さんにもその一部を共有したく、コラムとして書かせていただきました。
調べていて感じたのは、私の持っていた「ひきこもり」のイメージとは大きく違っていたということです。私の想像以上に高齢化していて、また部屋にずっと籠っているというわけではないというのが大きなギャップでした。
この「ひきこもり」問題ですが、ひきこもり本人だけでなく、その家族の人たちも、「ひきこもり」が持つネガティヴなイメージのせいで周りになかなか言い出せないことが理由で、辛い思いをしています。その為、少しでも多くの人たちにひきこもりの理解を深めていただくことで、ひきこもりの問題を抱えている方への偏見が軽減されれば、と私は考えています。このコラムをきっかけに、興味を抱いてくれる方がいれば私は幸いです。
ご精読ありがとうございました!では次回もまたよろしくお願い致します!