女優、東ちづるさんに会いに東京へ行く〜HSPと、ともに。<vol.8>
HSPと、ともに。vol.8 <毎月1日連載>
ここ一年、私はHSPの敏感な体質に加え、もともともっているパニック障害の薬をやめたり、電磁波過敏症や化学物質過敏症が発症したので、治療を頑張っていました。実は東京へは行きたいけど、しばらくは行けないな、行くのは怖いなと思っていました。それでも「東京さんぽ」という本を買ってよく眺めていました。旅行はほとんどできず、主人の実家の金沢へ何度か行っただけでした。ホテルに泊まることも怖かったのです。私のイメージでは、東京は大都会なので、電磁波も化学物質も多く、ホテルも小さな部屋の中に電化製品がたくさんあって、まだまだ無理だろうな…と諦めていました。
ところが、主人が「東ちづるさんの取材が決まったから東京へ行くよ」と言った時、「行きたい!」と思いました。こんな体験めったにできないし、頑張ってみようと。
ホテルは、なるべく都心から離れた下町のイメージの浅草にしました。もともと大好きな下町レトロの喫茶店などに行きたかったし、ビルが少なくて、電磁波や人ゴミも避けたかったのです。新幹線はまだ乗れないので、車でゆっくり行きました。行きは名古屋で一泊して、帰りは自然の多い長野県で休んで帰りました。なんとか無事に東京へ行って、楽しむことができました。
パニック障害も電磁波過敏症も化学物質過敏症も、HSPの敏感すぎて辛い体質のもっとひどくなった感じで、人ゴミや、閉鎖された場所や、緊張から呼吸困難になったり、電磁波で体中、痛みがあったり、目まいがしたり、化学物質で吐き気や頭痛がしたりという症状が出ます。だからこの一年はほとんど出かけるといえば自然の多いところに行っていたのです。
東京に着いて、やはり、すごくわくわくしました。やっとこれた!すごい、夢みたいだー。でも車で吉祥寺に行っても、下北沢に行っても、新宿、渋谷、六本木などどこを通っても体が痛いし、人がたくさんでしんどいなーという具合でした。浅草に着いて、少しほっとしたものの、スカイツリーに近くと体が痛くて残念でした。でもライトアップされていてとてもキレイでした。
代官山は、東京の中でも昔から特に好きな場所です。ビルも少なく路面店が多く、オシャレな人がたくさんいて、でも人ゴミという感じでもないので、ランチをしたり、お土産を買ったり、とても楽しめました。サンドイッチ屋さんは昔からある店で、またここにこれたことが本当にうれしくて感動しました。それから、セロトニンが足りないことで、精神的に不安になるので、トリプトファンを含むバナナジュースや卵などを食事で摂っていました。
いよいよ東ちづるさんの取材の時間ー。毎日のようにTVでお見かけするので、ものすごく緊張しました。マネージャーさんから「東ちづるが入りましたのでー」と連絡をいただいた時、「どうしよー、やっぱり終わるまで車の中で待ってようかなー、具合悪くなって迷惑かけたらいややなー」と思ったのですが、ここまできたのだから、同行することにしました。
東さんに「私は当事者なので、途中で具合が悪くなるかもしれません…」とお伝えしたら、「大丈夫ですよ、気楽にいきましょう」と明るく、とてもリラックスした雰囲気を作っていただきました。私はほっとして、「やっぱり来てよかった。今日は大丈夫だ。」と思いました。インタビューのお話もとても楽しかったし、勉強になることばかりでした。それにビデオカメラに向かう東さんはとても素敵で、「さすが女優さん!」と見惚れましたし、感動しました。貴重な体験ができました。それに今回は東京で会いたい人にもお会いできたし、本当に充実した旅になりました。
「東京さんぽ」に載っていて気になっていた、谷中、根津にも行けたし、大満足でした。帰ってきて歯医者に行ったら、いつもは使えなかった歯科材料が使えたようで、化学物質過敏症はほとんど良くなっているようでした。ものすごく驚きましたし、納得できました。なぜなら、東さんがおっしゃる「誰も排除しないまぜこぜの社会」ということをずっと私なりに考えていて、帰ってからも記事を書いていたのですが、アレルギーだって苦手なものを思いっきり排除しようとしている‼︎と気づいたからだと思います。
本当に、いろんな気づきのあった旅でした。また、東京へ行って、楽しみたいです。
発達障害 パニック障害・不安障害