一歩前進 『心の一歩 』vol.12
『心の一歩 』 vol.12 <毎月30日連載>
1年間執筆させて頂き、ほとんどの月の掲載内容が水泳の事を基にしたものだったと思う。
病気になり途方に暮れ、自暴自棄になっていた時に出会った水泳。誰よりも私自身に一番の影響与えた。ハンデがあろうがなかろうが関係ない。決して自分が偉いわけでも自慢したいわけでもないが、たまたま私は水泳に出会った。幸運だ。
水泳というスポーツが自分を変えてくれた、成長させてくれた。間違いなく。
泳ぎ方や大会結果を重視でやってきたけど、そんなことよりも、人との出会いが何よりも楽しく、嬉しく、ありがたかった。授業では得られなかった体験、そして、受け身の姿勢では決して得られなかったであろう味わい。感謝しかない。病気になってしまったことが、これも運命だな、と、居直れそうなところまで来られた。
もちろん、今でも弱気にもなるし、恐怖を感じる。ただでも病気の進行が怖いのに、何気なかった普段の生活でさえ、何をするにしても怖い。障害を持つ方々にとって共通していることだと思う。
そして、新しい一歩を踏み出すときの恐怖も感じる。何かを始めようとするときの一歩。その先の道が成功に続いている確信はなく、仮に成功してしまっても、更に先があるのかも分からない。そして何より、今この瞬間、この現状から離れて行ってしまう不安、未来が見えず、おじ気つきそうになる。もしかしたら、これは全ての人に共通している感覚なのかも知れない。
そんな時に、横を見ると、仲間が居て、人生の先輩が居て、後輩が居る。私が恐怖から受けている動揺をそっと支えてくれた。
いつか、私も人を支えるために一歩踏み出したいと思った。
何もしなくても恐怖は感じるのだろう。一つや二つ、変わらないかな。と、思うことにして次の一歩を踏み出そう。きっと、良い事があるよ。
一年間、読んで頂きまして、ご声援も頂きまして、誠に誠にありがとうございました。