心身症を改善するために取り組んだ3つのこと
暮らし筆者は学生時代から約10年以上、過敏性胃腸炎・慢性的な身体の強い痛みや麻痺を抱え、酷い時は数日間食事が出来ない・ベッドから動けない、といった症状を経験してきました。病院でいくら検査をしても原因不明と診断され続けてきましたが、筆者の場合、それらの原因は長年患っていた抑うつによる脳の慢性疲労…つまり、心身症だったようです。そのことを知ったのは、寝ても覚めても耐え難い首の痛みと頭痛が続いたことをきっかけに心療内科に相談したのが始まりでした。
心身症改善のために取り組んだもの
上記の心身症の諸症状について約1年間、個人的に取り組み効果を実感したものが以下の3つです。
・ヨガ
筋膜リリースにより、身体の過緊張が緩和・睡眠障害の改善
・フェルデンクライス
身体動作の「悪い癖」により偏っていた痛みが緩和・全身の繋がりの感覚を獲得
・ウォーキング
思考の鈍さや身体の痛みの緩和、気分転換による気持ちの向上
心身症の治療には、他の障害と共通してマインドフルネスや認知療法、森田療法など様々です。そのどれもが感情→感覚への変化を狙うものが多い印象ですが、筆者は感覚→感情への繋がりが強かったため、こうした身体感覚面からのアプローチにより心身症を楽にすることが出来ました。
その後の経過と気持ちの変化
1年間心身症改善のために様々な事に取り組んだ結果、次のような気持ちの変化がありました。
・毎日の家事や生活が楽になった
・気持ちに余裕ができ、自身の症状を冷静に振り分け把握できるようになった
・少しでも自分で症状をコントロールできることを知り、自己肯定感が高まった
筆者はHSPによる過敏体質のせいなのか、光や音に疲れやすい傾向があります。薬物療法ではどのような処方でも副作用がきつく出過ぎてしまい「どちらの苦しみを選ぶ方がましなのか」という状態でした。そうした背景もあり上記の方法に取り組んだのですが、今では過敏性胃腸炎も治り、横たわると痛みで眠れない苦しみもほぼ経験しなくなりました。
あまりにも強いパニック・トラウマ症状の場合は除きますが、日常生活が少しでも楽になる所作が見つかったこと、なにより楽な状態を知ったこと、「楽になっている自分自身」を肯定して良いと知っただけでも気持ちに余裕が出来始めています。
障害を抱える方は、とりわけ二次的に心身症にも似た疲労を患いやすい環境にあるかと思います。うつや不安障害などの障害そのものを根本から癒す治療は長い道のりとなり、難しいかもしれません。しかしその過程で、それら諸症状に対して「緩和できる術」を知っているのといないのとでは違いが出てくるのではないでしょうか。筆者の場合は上記の方法からそのヒントを得ましたが、他にも様々な手段があるのだろうと感じています。この記事がストレスを抱える皆さまにとって、何かしらの手掛かりになれば幸いです。