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「精神疾患」とは?病気を知り1人でも多く健康になろう
出典:http://www.photo-ac.com
精神疾患とは、脳機能が正常に機能しなくなり、精神や行動に特定の症状が現れる病気のことをいいます。
精神疾患の患者数は、近年増加しており、平成23年現在で約320万人と推計されています。
内訳は、多いものから、うつ病、統合失調症、不安障害、認知症となっており、 近年は、うつ病や認知症が大きく増加しています。
精神疾患の種類・症状
ここでは代表的な3例を挙げています。
①統合失調症
別称妄想性障害と呼ばれます。
統合失調症のなかでも症状が人によって異なります。
次のような症状がみられます。
・自分が考えている状況でないとき、混乱してしまう。
・会話を行っているとき、論点とは違うことを話す。
・自分の行動が誰かに見られていないか、陰口を言われていないかなどの不安なが強い。
・実際には存在していない、物事や人物が幻想として見える、声にて聞こえることがある。
しかし、この中の項目が当てはまるからといって必ずしも統合失調症であるとは限りません。
症状の度合いや頻度、項目の量によって診断されます。
②うつ病
主に仕事や学校での人間関係、家庭の中などで起こるストレスが要因であるといわれています。
症状の具体例は以下などがあります。
・生きていることが良いと思わなくなる。
・人生にて苦痛を感じる。
・趣味をもてなくなる。何をやってもつまらなく感じる。
発症年齢は若年層に非常に多く、10代でも病気になる人は少なくありません。
症状がひどい人には自殺を考えたりすることもあります。
③双極性障害
うつ病と同じ症状も引き起こします。
それに加えて躁状態(そう状態)といい、逆に気分が高まり過ぎる症状が出てしまうことも起こります。
・休まなくても疲れる感覚が全くなく常に元気なままである。
・なりふり構わずなんでも行動してしまう。(抑制力がない状態となる)
・社会の常識から外れた行動を引き起こしてしまう。
・行動は増えるが、憂鬱な気持ちを引き起こす。
この障害はうつ病よりもさらに若年層の方が発症しやすいといわれています。
精神疾患の治療
一般的な治療方法は大きく3つあります。
・専門医が薬を処方し服薬する薬物療法
・病院治療室にて患者の脳に刺激を与え症状を良くする電気けいれん療法
・心理士と患者との対話を行うことで患者の精神的な気持ちを良くする心理療法
上記の治療だけでなく、周りの人にも協力していただき、生活環境を整えていくことも大切です。
精神疾患の人への対応
精神疾患の人への対応は、難しい部分がありますが、対応の仕方によって、症状の改善につながる可能性があります。
周囲の人が聞き手になり、話をよく聞きましょう。
間違っていることであっても「それはしんどかったね。」などの相づちを行うくらいがよいでしょう。
「がんばって」と声をかけるとプレッシャーになる人が多くいます。
「そうか。すごいね」などの言葉を用いるとよいでしょう。
絶対に対応しないといけないという心構えより、少し距離を持ちながら声かけを行うくらいの方がよいでしょう。
心身ともに健康であると思っていても、日常のストレスなどが原因で誰もが精神疾患に罹ってしまう可能性があります。
精神的にしんどいと思った時は、早めに自身が頼りになる人や専門家・医師に相談して病気を未然に防いでいきましょう。