うつ病患者が日記・ブログを書くメリット・効果5つ
暮らし うつ病気分の落ち込み、無気力、イライラ…これらに悩まされるうつ病患者は日本だけでなく世界でもたくさんいらっしゃいます。うつ症状を患う本人はすごく深刻な状態になっていて、「なにもしたくない」という考え一つに染まってしまいます。
ですが、この記事でお伝えしたいのは、そんなうつ症状に悩む患者でもできることがあるということ。それが、記事タイトルにもあるように、「日記・ブログを書く」ということ。一見、つまらなさそうな作業に思えますが、実際やってみると思いのほか充実感を得られることが出来るのです。私も実際にブログを書いているんですが、結構奥が深いし楽しく感じられます。そこで今回は、うつ病患者が日記・ブログを書くメリットを紹介させていただきます。
自分を強く感じられる
日記をつけることによって、まず認識できることは、「自分はいったい何者なのか」ということ。みなさんは自分が何を考え、何をしている人間なのか、尋ねられたらパッと答えられますか?
うつ病患者の多くは、自分という存在があやふやで、慢性的にモヤモヤを感じています。そして彼らは「自分が好きになれない」と思い込んでいますが、そもそも「自分」がちゃんと認識出来ていないところが問題です。なので、日々の事を淡々と記録するだけで、「自分」という意識を強く感じられます。どの人間にもストーリーがあって、自分は主人公です。それをまずは書き出して強く認識してみてください。
今日は何をしたいのか?何をした(できた)のか?どんなことがあったのか?何を考えたのか?明日はどうしたいのか?…こういったことを短文でもいいのでササっと書き出してみましょう。
自分の存在を強く感じられると、気分が少しづつ前向きになっていきます。自分が徐々に好きになれます。自分がかわいくみえます。これはブログを書いている私が実際に経験した感覚です。
文章力を鍛えられる
日々の事を記録するだけでも、実は文章力は鍛えられます。もちろん、書き始めのころはそんなこと気にしなくていいのですが、ある程度日記・ブログ執筆が習慣化されていくと、だんだんクオリティは上がっていきます。もっともっと詳細に、具体的に書けるようになります。私はブログを運営したてのころは、1000文字書いた程度でひいひい言っていたのですが、今はあまり頭を働かせなくても1500文字は簡単に到達できるようになりました。そして今では3000文字、4000文字も珍しくなくなりました。それだけ中身が充実してきたのです。
さて、文章力が鍛えられるというのは社会で働くのに大いに役立ちます。まず、文章は人とのやり取りで絶対不可欠なツールなので、クオリティが高いにこしたことはありません。この「クオリティが高い」とは「わかりやすくて、的確、具体的」ということを意味しています。
もし、日記・ブログ執筆が軌道に乗って来たら、「誰かにその記録を見せる」という前提で書き進めていってもいいでしょう。そうすることで、自然とわかりやすい文章を書くようになります。
気持ちが整理できる
ストレスをコントロールする方法としてポピュラーな手段が「紙に悩みを書き出す」ということ。日記・ブログ上で悩みや愚痴をかくことで、気持ちは少しスッキリします。なぜ、その方法で気持ちがスッキリするのかというと、「情報を外部に出力することによって、脳はそれを覚えている必要が無くなり空き容量が増える」からなんです。だから、なるべく嫌なことやマイナスなことは抱え込まずにぜんぶ日記に書いてしまえばいいのです。大事なのは外に出すこと。悪い物を排泄するように、精神のゴミもしっかり排泄すべきなのです。
しかし、ブログ上で愚痴を吐くときには少し注意が必要です。内容にもよりますが、それを閲覧した人が不快な気分になる場合があり、最悪批判、クレームがとんできます。こういうことから、愚痴を吐くなら非公開の媒体に書いた方が賢明なようです。
精神科受診のとき役立つ
精神科にかかるときに、自身がもっている日記やブログなどを見せてあげると、医者は患者がどういう人なのかを正確に分析する事が出来ます。判断材料が多ければ多いほど、適切な診断や処方をしてもらうことができ、病気からの回復の近道になることがあります。
そのためには、日記やブログにはウソやデタラメを書いてはいけません。事実と正直な思いをしっかり記録していきましょう。そうすることで、症状から解放される手がかりがもらえるかもしれません。
いうほど自分は不幸ではないことを知れる
うつ症状に悩む人は「不幸」をなんとなく感じてしまっています。そもそも、不幸というのは「なる」ものではなく「感じる」ものだということをはじめに知っておく必要があります。人は大なり小なり苦痛を感じながら生きているのですから、うつ病患者だけが特別おかしいわけではないのです。
では、どのようにして「不幸を感じる」状態から脱すればいいのか。実は記録をつける事がとても有効なんです。
まず事実(今日の出来事)を短文でいいからしっかり書き留める。それを継続する。これをすることで、自分がどういう生活をしているのかを客観視できます。あなたの最近の生活は不幸の連続でしたか?何かを毎日失っていますか?記録を眺めながら自問自答してみてください。「いや、それほど不幸じゃない…?」と少しでも思える視点ができたなら、こっちのものです。
日記・ブログをつけることによって、少しでも「まぁまぁ幸せかも?」を感じられたらとてもよい傾向ですので、ぜひ記録を続けましょう。
まとめ
ここまで、日記・ブログを書くメリットを紹介させて頂きました。いかがでしょうか。
もし、うつ症状に悩みながらもぼーっとした日常を送っているのであれば、一度それらを明確にしてみませんか?そんなときにノートやブログサイトが大いに役立つと思います。
余談ですが、私はブログを運営する事で、「今日もちゃんと記事を書いた!」という自分への小さな賞賛を積み重ねていっています。一ページ、いや一行でも文章を書いたなら、「できた!」こととして自分を褒めてあげてください。日記・ブログを書くという行為を肯定的にとらえていきましょう。そしていつかは、前向きになり、自分を褒めるのが得意になりますよ。
参考文献
うつ病の治療には日記が効果的だと思う3つの理由
https://mumin27.net
うつ病ブロガーが語る! 日記の効果と長続きするコツ
https://hr-diary.com
うつ病