発達障害の私が取り組んでいる過集中対策
暮らし発達障害のある私には過集中という特性があり、集中しすぎると時間を忘れて物事に没頭し続けてしまうことがあります。また私の場合は、日中に過集中になることで夜に眠れなくなってしまうなどの問題も生じてしまい、現在は対策に力を入れて取り組んでいます。今回は、まだ試行段階のものもありますが、私が現在取り組んでいる対策についてご紹介できればと思います。
余裕をもって達成できる作業計画を立てる
これまでの私は、常に120%くらいの力で取り組まなければ達成できないようなタイトな予定を自ら立て、追い立てられるように物事に取り組んでいたことが多かったように思います。無意識のうちに「もっと頑張らなければ」と自分を追い込んでしまっていて、その後に突然体調を崩してしまうことも多くありました。
就労移行支援を受ける中で、それではいけないと改めて気づかされ、現在は物事に取り組む際には余裕をもって計画を立てるという練習をしています。目安としては、いつも70%~80%位の力で取り組めば達成できるように計画を組みます。実際に職場で長く働こうと思えば、いつも100%の力を注ぎ込んでいたら、途中で身が持たなくなってしまうこともあり得ます。また、余裕をもって作業計画を立てていたら、途中で計画変更が生じても柔軟に対応することが可能です。
取り組み始めた最初の頃は、余裕をもって取り組むということに慣れておらず、「なんだか物足りない」という気がしていましたが、徐々にそのペースに慣れてくると、普段の生活が楽に送れるようになってきたと感じました。冒頭でも申し上げましたが、日中に過集中になると眠れなくなってしまうことがあるのですが、それが少なくなってきたのです。
今までは自分で自分を苦しめてしまっていたのだと改めて気づき、これからは自分の体調を第一に物事に取り組んでゆきたいと思いました。
一定時間に一度は休憩を取る
過集中の状態になると、時間を忘れてしまい、休憩を全く取らないで作業を長時間続けてしまうことがあります。気づかないうちに心身を消耗させてしまい、後で疲れが噴出してしまう原因となるので、注意が必要です。
そのため、一定時間に一度は休憩を取るということがとても大切になってくると思います。こちらは私もまだ完全には出来ておらず、現在取り組み中の課題なのですが、何となく後で切りの良いところで休憩を取ろうと思っていると、忘れてしまうことが多いです。ですので、ご自身に適切な一定時間ごとに休憩を取るように対策をしてみると良いと思います。
方法としては、デスクワークですと、常にPCに時計を表示してこまめに時間を確認する、タイマーを使用するなどの方法が有効であると思います。しかし、自分ではどうしても忘れがちである方の場合は、周囲に声掛けをしてもらう必要もあるかと思います。ご自身に合った時間管理の方法をぜひ見つけてみてください。
また、もしご自身で決めた休憩時間以外にも疲れてしまったという時には、こまめに休憩を取るようにして、疲労が蓄積しないようにしましょう。
気持ちのONとOFFの切り替えを行う
過集中を防止するためには、気持ちのONとOFFの切り替えをしっかりと行い、仕事内容について真剣に考えるのは仕事の時間内だけにとどめ、帰宅途中や家で居る時間帯には心身を休めることを心掛けることが大切です。
こちらも私には難しい課題で、私の場合は起きている最中はずっとONモードになりがちで、何か気になることがある場合は、家に帰ってもずっと仕事のことについて考えてしまいがちです。しかし、そのような状態が続くとやはり疲弊してしまい、これまで何度も体調を崩してきました。
現在まだ検討段階ではありますが、対策方法としては、前に記載したことと共通するのですが、作業計画に余裕を持たせることが有効なのではないかと考えています。私自身がなぜ家に帰ってからも仕事について考えてしまうのかという理由を考えてみると、「仕事中に考える時間がなかったから」という理由であることが多かったからです。作業計画に余裕を持たせ、翌日の仕事内容について考える時間もあらかじめスケジュールに組み入れておくと、家に帰って仕事について考えずに済むと思います。
その際に、私自身が取り組んでみて有効だと感じているのが、考えたことをメモにまとめておくということです。メモを取りながら考えると考えが短時間で整理されやすいですし、メモを書くことが終われば気持ちに区切りができ、その後は気分を切り替えることが容易になり、リラックスモードに入りやすくなると思います。
また、家で仕事について考えてしまう理由が悩みごとやストレスであるという場合には、早めに支援者の方に相談に乗ってもらうなど、早期に問題を解決または改善できるように心掛けると良いでしょう。
まとめ
ここまで私が取り組んでいる過集中対策についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。実は、私はこれまで過集中の特性がそれほど大きな問題であるという認識は持っていなかったのですが、就労移行支援所に通い、それは体調を安定させる上で非常に大きな問題であり、長く安定的に働くためには対策が必須であるということに気づかされました。これからも、自分の特性と向き合い、真剣に対策に取り組んでゆきたいと思います。このコラムが少しでも皆さまのお役に立ちましたら幸いです。