精神障害の処方薬と信頼できる主治医との関係〜寛解し社会復帰を目指すために
暮らし双極性障害や発達障害の治療を受け続けている時、私は本当に良くなるのかな?今服用している治療薬や診断は本当に正しいのかな?体調が悪い時ほどそういう思考になりがちです。自分の中でモヤモヤを溜めるより、診察を受けて主治医の心強いアドバイスをもらう方が気持ちを和らげることができます。
私と主治医のコミュニケーション
私は月に一度は必ず診察を受け、精神薬の処方をもらっています。診察時間はその時の体調によってまちまちですが、主治医は私の性格や性質をよく理解してくれています。「君はブレーキがないからアクセルを緩めて調整しようね」「100点を常に目指しているから、70点平均で十分なんだよ」そんな声がけを私が話すエピソードごとに伝えてくれます。自分自身を第三者の目線でどう映っているかを伝えてくれる人の存在というのは非常にありがたいものです。特に双極性障害の私は自分の躁状態に対する気付きが鈍く、「今かなり上がってるから気を付けようね」という声がけをいただけるのは本当に助かっています。ちなみに以前私が記載したコラムで「精神科ショートケアという選択肢〜社会復帰へのリハビリプラン」がありますが、福祉士さんからショートケア利用中の私の状態を主治医に共有がなされるシステムになっています。そのためショートケアと心療内科の併設した医院を利用すると、より自分を理解してもらうことができるメリットがあります。
主治医と一緒に処方の試行錯誤
私は発達障害の特性と併発した双極性障害の症状を併せてもっています。集中力や思考がまとまる薬や気分を底上げさせ、安定させる薬を処方されています。朝夕けっこうな種類の薬を飲んでいる現在、安定した日常生活と就労移行支援や企業実習に通うことができています。ですが精神薬に対する不安が全くないわけではありません。主治医としっかり話し合い、処方薬の調整をすることが大切です。環境の変化でストレスが強い時、落ち着いて日常を送れるようになってきた時など、必要な量、最低限で済む量の説明を受けながら処方を受けることで納得して精神薬を飲むことができます。主治医は「処方している薬の種類を健康状態の改善に合わせて徐々に減らしていき、必要なものだけ残す」と私にちゃんと伝えてくれるので、ずっと沢山の精神薬を飲み続けなくてもいいことがわかり、前向きに健康改善に取り組んでいます。
合わない主治医から感じたこと
私は3件転院して、現在の心療内科に落ち着いています。今の主治医が4人目なわけですが、自分と合う信頼できる医師と出会えるまで5年ぐらいかかりました。過去の主治医の言動で印象にのこった点をいくつか挙げます。「ちゃんと会話できるから病気じゃなくて性格の問題」「とりあえず前の主治医と同じ処方だしとくね」一度やそこらの短時間の診察で、私という人間を断定的な言い方で判断されたことがあります。お医者さんも忙しいのでしょうが診察の回転率を上げるためじゃないか?と不信感を感じて長くは通いませんでした。主治医と親しくなる必要はありませんが、温かみの感じられない医師も合わなかったです。
精神薬は副作用もあり効きも個人差が大きいので、すべての人が良い結果を得られないのが現状ですが、それでも前へ進むためには薬の力を借りる必要があります。その不確かな精神薬を納得して服用するためには信頼できる主治医との付き合いが大切だと私は感じています。精神科、心療内科に現在通われていて不安や不満が解消されない方は、一度他の医院さんのドアをノックされてみてはいかがでしょうか。