
出典:Photo by Fab Lentz on Unsplash
はじめは、私自身が何かしらの障害を持っていると思っていませんでした。学生のころは、勉強も全然できなくて、人の言っていることが理解できないときもありました。でも、それが当たり前で普通のことなのだと思っていました。ですから、周りからテストの点数をバカにされることや、先生から怒られることも多々ありました。
障害があると知ったきっかけ
私は、それが普通で当たり前のことだと思っていました。なので、私はぜんぜん苦痛に感じることはなく、何とも思っていませんでした。ですが、大人になりアルバイトや仕事をはじめて、私自身の理解力のなさが初めて苦痛に感じるようになりました。
それは、業務内容を理解し、その内容を行動に起こすのがすごく苦手で、毎日怒られて、ミスばかりして周りの人達に迷惑ばかりかけていたからです。その上、何をやっても上手くいかず自分は、何もできない人間なのだと思うようになっていったからです。
そんなことが重なり、プライベートでの友達関係も上手くいかないこともありました。ひどい時は、仕事で暴力を受けることもあり、一時期は心がずっと沈んでいる状態でした。
ですがある時、1人では耐えれなくなり友達に相談しました。自分から相談しているのに私の中では、たいした答えがかえって来ないと思っていて、期待はあまりしていなかったのですが、自分が思っている以上の答えが返ってきてそのとき、はじめて「他人に相談をしてよかったな」と思いました。
相談すると決意したものの、はじめはなかなか言葉が出ず「話しても無駄じゃないか」「バカにされるのではないか」とずっと悩んでいて相談することが全然できなく、言葉にする勇気も出なかったのです。
1人で「いつ話そう」「どうやって話そう」とか悩んでいたところ、そんな私に気がついたのか分からないですが、友達から声をかけてくれて、自然に私が出したかった言葉を出させてくれました。けれど、言葉にできた私ですが、心の中ではバカにされたりすると思っていました。
なぜなら、一度だけ別の人に相談したことがあるのですが、それは思い込みとか気持ちの問題とかで相手にされなかった経験があったからです。
だから「いくら友達でも経験のないことを相談して、また相手にされないか聞き流されるだけだ」と私自身勝手に思い込んでいました。
でも、その友達はしっかり話しを聞いてくれて、まるで自分のことのように一緒に悩んでくれました。
軽度の知的障害と診断されてから
私自身、自分のことを知るための方法を探していたのですが、その友達も一緒にその原因を探してくれて、病院でIQを診断できることを教えてくれました。
ですが、私自身が何も知らなくて、IQを測って何の意味があるのか理解できておらず「何でIQ診断なんか測ることを勧めてくるのだろう」と思っていました。疑問に思い、その友達に「何でIQなんか測った方がいいのか」と聞いてみました。
すると「IQを測れば障害があるのか分かるし、何の障害を持っているのか分かる」と教えてくれました。それから、友達に言われたように病院にいき診断を受けることにしたのです。
その結果「軽度の知的障害」だったことが判明しました。
はじめは、軽度の知的障害だと診断されてショックを受けてました。しかし、ショックを受けているだけでは、話しをしっかり聞いてくれて、診断のことを調べてくれた友達に申し訳ないと思って「軽度の知的障害」がどのような特徴があるのかを調べて、それがどのようなものかを知ることにしました。
特徴を調べれば調べるほど、私自身が感じていたことや疑問に思っていたことが次々と分かっていき、納得いくようになりました。
人が説明してくれていることが理解できなかったり、理解できても行動に起こせなかったり、仕事や勉強にたいしての内容や理解をするのに時間がすごくかかったりと心当たりがすごく多くてそのとき、自分が軽度の知的障害があることを受け入れることができました。
それから、診断結果を相談に乗ってくれた友達に話すことにしました。
すると、その友達から帰ってきた言葉のおかげで、私自身の中で今まで苦痛に感じていた気持ちがやわらいでいきました。
それは「軽度の知的障害も1つの個性だし、もしそれが原因で怒られることがあってもそれは、お前が悪いのではなく、その障害が悪いから自分で自分を責めるな」と言ってもらい、私はすごく救われました。
確かにきれいごとと思われる言葉だけど、そのきれいごとの言葉で誰かを救うことができたのなら、それは、きれいごとでは無いのだと私は思います。

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大学1年で大学を辞めて働きだしてから軽度の知的障害を発覚しました。それから本を読んだりして自分が何が得意で何が苦手なのかを勉強して、今でも自分のことを勉強中です。
知的障害
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