メタバースが障害者雇用を変える!綜合キャリアトラストの構想とは

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去る3月19日、株式会社綜合キャリアトラスト及び親会社の綜合キャリアオプションによるプレゼンが行われました。内容は、メタバースを活用した新たな障害者雇用の形についてです。

障害者雇用に向き合う時

障害者雇用における法定雇用率は段階的に上げられており、2024年度には2.5%に、2026年度には2.7%まで引き上げられる見通しです。また、障害者の就業が難しいと認められている業種への特別対応である除外率制度についても、2025年度に引き下げられることとなっています。

加えて少子高齢化による人手不足も激しくなっており、2030年には労働需要と供給の差からして644万人もの人手不足になるという推計が出ています。現時点ですらサービスや医療福祉の分野で既に人手不足と言われている中、労働力の確保は喫緊の課題であることは疑いようもないでしょう。

こういった状況から、多くの企業が障害者の採用に注力せざるを得ない状況です。しかし、去年の時点で法定雇用率を達成するほど雇えている企業は全体の50.1%に過ぎません。それにも関わらず、障害者の採用合戦が激化して雇用が困難になっていくと予想されています。なぜ職を持てない障害者が数多く存在する中で、雇用が難しいと言われているのでしょうか。

障害者雇用の課題

企業側とて障害者雇用を嫌がっている訳ではありませんし、求職者側も出来れば手に職をつけたいと思っています。しかし、どうしてもミスマッチが起こりやすく、結局雇用にありつけるのは“手のかからない”障害者だけというのが実情です。

企業目線では、障害者は健常者と比べて出来ることが少なく見えます。その為、どのような仕事を担当させればよいか分からず、障害者について何一つ分からない採用担当も珍しくありません。また、雇えたとしても人間関係などのトラブルが起こりやすく、職場への定着も難しいです。

求職する障害者にとっても、理解と配慮に乏しい職場に就いたところで何のプラスにもならず、出来るならクローズドで就職した方がマシなレベルのオープン求人も珍しくありません。身体や精神の中には通勤自体が難しいという人もいるでしょう。スキル不足やコミュニケーションの問題もあります。そもそも社会進出自体が難しい障害者も少なくありません。

企業と求職者の間には通常よりも高いハードルがそびえ立っています。しかし、それを乗り越えた上で企業の確かな戦力として雇用することが出来れば、一部で横行する「雇用代行ビジネス」に甘えていては決して得られないメリットを享受できます。

まず、適切に業務を割り振ることが出来れば他の社員も本業に集中できて業績向上に繋がります。また、障害者雇用がキッチリ出来ていれば職場全体も配慮について理解でき、非難を恐れず意見を述べられる心理的安全性の高い場も形成されます。そうした場は様々な意見を受容できて変化にも強くなります。障害者を戦力として雇用出来ていれば、強靭でクリエイティブな職場として全体的に成長できるでしょう。

ただ雇用率の数字を満たすだけでなく、戦力として企業や職場の成長へ繋がる真の障害者雇用を実現するにはどうしたらいいのでしょうか。その答えの一つとしてプレゼンで紹介されたのが、仮想現実空間の「メタバース」です。

メタバースが変える障害者雇用

メタバースを用いた就労とは、仮想現実の中にオフィスを設け、そこに出勤して仕事をする新時代の働き方です。自宅や療養先であろうとも、アクセス手段さえ整えることが出来れば何処からでも業務に入ることが可能で、通勤が絡む諸問題が一気に解決されるであろうことは想像に難くありません。

また、メタバースには自分の義体として動かす「アバター」がつきものですが、これも良い効果が期待されています。アバターのお陰で、外見や身体的特徴による偏見や差別とはオサラバでき、多様なニーズに合わせたコミュニケーション手段を取ることが出来るようになります。

仮想オフィスでアバターを動かしても出来る業務があれば、それこそが障害者雇用にメタバースを持ち込むことで得られる「伸びしろ」となります。専用の業務システムを構築するなどで、企業が本来やっている業務に関わらせることが出来れば、それは障害者を戦力として雇用出来ている模範的な事例となります。

距離・時間・外見による障壁をメタバースは破壊してくれることでしょう。それは企業と求職する障害者のミスマッチを減らすだけでなく、実際に戦力として働き定着する本当の雇用を増やす一つの方法となるかもしれません。


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障害者ドットコムニュース編集部

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