その他連載コラム
華麗なダンススポーツ、車いすダンスとは?
スポーツ出典:http://vimeo.com
社交ダンスとは、男女がペアとなり、華やかなドレスやダンススーツを着て、曲に合わせて踊るフォーマルなダンスのことをいいます。競技ダンスでは、踊りを審査員や観客に見せるので、派手で華麗なステップを踏んで踊ります。
障害があっても美しいドレスを着て、ダンスを踊ってみたいと思っている人は多いと思います。
車いすダンスとは、障害者と健常者とが一緒になって社交ダンスを踊ります。障害のあるなしにかかわらず、そういう垣根を飛び越え、ダンスをする人も、観客も一緒になって楽しめることが特徴です。
ダンスの種目
車いすに乗っている方を「ウィルチェア・ドライバー」(Wheelchair Driver)、立ち役の健常者を「スタンディング・パートナー」(Standing parther)と呼び、2人でペアになって社交ダンスを踊ります。
踊る種目は、社交ダンス(ボールルームダンス)と同じで、スタンダート5種目(ワルツ、タンゴ、スローフォックストロット、ウィンナーワルツ、クイックステップ)、ラテンアメリカン5種目(ルンバ、サンバ、チャチャチャ、パソ・ド・ブレ、ジャイブ)の計10種目で踊ることができます。競技会では、スタンダート種目の場合は、ウィルチェア・ドライバーとスタンディング・パートナーが、両手をつないで踊ります。ラテン種目では、両手を離して踊ることもあります。立ち役のスタンディング・パートナーは車イス分の体重(約10kg)と乗る人の体重も加えて、踊ります。
車いすダンスをするメリット
ダンスを通じてコミュニケーションができるので、多くの友人ができ、社交的になり、オシャレも楽しめます。観客にダンスを魅せるため、女性はメイクアップをして楽しむことができます。綺麗にドレスアップをして着飾ることにより、注目される喜びに気づけます。発表会で人に見せるためにフォームを練習したり、ドレスを選んだり、ヘアメイクを考えたりするので、自分の魅せ方を研究することができます。車いすダンスをしている人は、中途障害が多いですが、以前の自分のことを思い出される方もいるそうです。
相手を見つけるのは大変なようですが、自分の感情をダンスに乗せて表現するので、リハビリにも役に立ちます。ダンスをすることによって、新しい自分を発見できるので、自信や喜びを持つことができるでしょう。
車いすダンスの歴史
車いすダンスは、1997年、シドニーで開催された国際パラリンピック委員会(IPC)、スポーツ競技会、実行委員会において、コンビスタイルでの車いすダンスを、パラリンピック冬季プログラムの種目として決定されました。2014年のアジアパラリンピックの正式種目にもなっています。
車いすダンスは、健常者と障害者が一緒になって楽しめる数少ないスポーツです。障害の分け隔てなく一つの目標に向かって踊れるところも魅力です。障害者だけではなく、高齢者もレクリエーションとして楽しまれています。
身体障害