何故自信が持てないのか?(『発達障がい~神からの贈り物~』第57回)
発達障害出典:Photo by Headway on Unsplash
『発達障がい ~神からの贈り物~』 第57回 <毎月10日連載>
発達障害者の中に天才と表現されるような人たちが少数かもしれないが存在する。一方で自助会では『発達障害だから自信が持てない』という旨の発言を多く聞くが、この自信の有無が人生を大きく左右するファクターであることは前回まででご説明してきた。今回はそのあたりについてお話しさせていただきます。
巷ではコロナ禍の感染拡大の一方でオリンピックで日本人の健闘ぶりが話題となっているでしょう。これから後半戦という段階でこれほどまでに日本がメダルを獲得できると誰が想像できたでしょう?
さて、そんな彼らの誰一人として成功のみでここまでこれた人はいたでしょうか?メディアで取り上げられる彼らの素顔は誰一人として挫折を味わうことがなかったものなどいない、そんなことに皆さんはお気づきでしょうか?
私自身も過去のメディアの仕事で多くの著名人とお会いすることができたが、彼らも挫折の中から多くを学び、経験値を高めてきた者ばかり。
一方で自助会などでお会いする自信の持てない方々の共通項として『失敗を極度に恐れる』というものが挙げられるように思う。
失敗や挫折を乗り越えずにいったいどんな自信を得られると言うのだろう?自信とは失敗、挫折、困難、そういうものを乗り越えて初めて得られるものではないだろうか?
成功体験もまた然り。失敗を繰り返し何度も挑んで得られた成功体験だからこそ知恵や忍耐力、様々な対処法などが経験値として得られるのではないだろうか?そしてその経験値が次の成功体験を演出していくのではないだろうか?
つまり、自信を得るために最も必要なことは失敗を多く経験すること、失敗に対処しながら諦めずに挑むこと、ではないだろうか?私自身は最終的に成功であろうがなかろうがやりきれる人こそ真の自信を得られるのだと思う。最終的に思い描く結果でなくともやりきれば納得できる、諦めがつく、そんな人は次の目標にも失敗を恐れずに挑めるのだと思う。
本当に自信を得たいなら、失敗を楽しむことをお勧めする。自信を持てない子供に自信を感じてもらいたいなら一緒に失敗しながら大笑いできると人生に光が差し込んでくることでしょう。
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