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障害児の教育・しつけで悩んでいませんか?
発達障害 暮らし出典:http://www.photo-ac.com
みなさん、障害児の教育・しつけで悩んでいませんか?
障害児、健常児ともに子どもは家族にとっても社会にとっても大切な宝です。
障害児・障害児を持つ家庭・しつけ(育て方)について考えてみましょう。
障害の種類・症状
障害の主な種類とそれぞれの特徴的な症状です。
広汎性発達障害(自閉症、アスペルガー症候群など)
言葉発達の遅れ(アスペルガー症候群では遅れはない)・コミュニケーション障害・対人関係、社会性障害・パターン化行動・こだわり
注意欠陥・多動障害(ADHD:Attention-deficit/hyperactivity disorder)
不注意(集中できない)・多動多弁(じっとしていられない)・衝動的行動(考えるより先に動く)
学習障害(LD)
読む書く計算する等の能力が、全体的な知的発達に比べて極端に苦手
協調運動障害
主に手と足、右手と左手の動きがそれぞれ違うものを統一して行う協調動作ができず、ぎこちない動きになってしまう
精神遅滞
知的機能が全般的に平均よりも低く、環境に適応することが困難
てんかん
痙攣や意識障害などの発作
障害児の家族の現状
障害児を育てる特に母親のストレスは健常児のそれより高いことが報告されています。
障害児の親の育児環境については十分に配慮されているとはいえない状況です。
養育負担感には「養育上の不安」「日常生活上の大変さ」「社会的役割制限」があげられます。
医療的ケアの必要な重度の心身障害児をもつ母親の養育負担感はより強くなります。
母親が子どもを肯定的に捉え、夫の協力に満足し、周囲のサポート量も多い場合、母親の養育負担感は軽減に向います。
障害児を持つ家族が、子どもの発達障害の受容が進み、理解が高まってくると、母親の子どもへのかかわり方にも変化が現れます。
子どもの特性を踏まえた教え方や、叱り方になっていきます。
無理な指導を控えるようになっていきますが、その姿が世間からは「躾の甘さ」と映る事があります。
一方で、追い込まれた母親は、周囲の目を気にする余り、子どもに対して厳しく叱っていくしかない状況も多く見受けられます。
障害児の育児の負担感が少なくなり、生活に満足感が感じられる環境が切望されています。
ペアレントトレーニングとは?
発達障害のペアレントトレーニングとは、発達障害児を持つ親のための子どもの育て方のトレーニングです。
親の適切な接し方は、障害による症状の改善や、子どもが感じている困難の軽減につながります。
発達障害児の子育てには、健常児の子育てに比べて知識やコツが必要となります。
また、発達障害を持つ子どもの親は、深刻な悩みや不安を抱える場合が多いので、ペアレントトレーニングは悩みや不安の解消にもつながります。
子どもの成長のためにもなりますが、親が子育てを辛いと感じなくなったり、子育てに少しでも余裕が出てきたり、親にとってのメリットもとても大きいです。
ペアレントトレーニングの内容には、大きく次の3つがあげられます。
・子どもの行動の分類と対処法
・肯定的な注目の仕方
・上手に指示を出す方法
詳しくは、http://dditoguchi.jp/sitemap.htmlに掲載されています。
世間や社会の障害児に対する理解はまだまだ進んでおらず、障害がある事を周囲にカミングアウトするには勇気が必要です。
世間では、障害児に対しても健常児と同じような躾が望ましいと考えられていることが少なくありません。
障害児に対する理解が深まり、困っている親子に非難の目が向かないような包容力が社会に根付くことを願います。
アスペルガー症候群 注意欠陥多動性障害(ADHD) 学習障害(LD) 広汎性発達障害