発達障がい〜神からの贈り物〜

困り事が私の薬(『発達障がい~神からの贈り物~』第87回)

発達障害

画像:Photo by Marc-Olivier Jodoin on Unsplash

『発達障がい ~神からの贈り物~』 第87回 <毎月10日連載>

昨年同様にまた手に大きな怪我を負ってしまった。指先の骨にヒビが入ってるみたい。

今回、コラム執筆にあたってかなり困ってしまった。と言うよりもここ数ヶ月はずっと困っている。障害による困り事がほとんどないので記事ネタが浮かばない。困り事がないという困り事、今回はこの言葉をヒントに綴ってみようと思う。

さて、先にあげた指の怪我であるが、生活する中で困っていないわけではない。いや、かなり生活は面倒だ。だが一方でこれらは私にとっての薬でもある。しっかり困り事と向き合えば、そこには様々な学びが生まれる。人は困り事を糧に成長する。目のもの困り事は私の人生を裕福にさせてくれる薬だ、そのように考えれば嘆いたりする必要もない。

私がこのような考え方を手にできたのはやはり発達障害に困り約10年の鬱を経験できたから。10年間藻掻き苦しみ、ある日心に陽が差し込んでいることに気づき、それまでの苦しみが自身の糧となっていたことがだんだん理解できだし…、そうして今の私が構築されてきた。

とは言え困り事が皆無になった訳ではない。ものをなくしたり他人に誤解を与えたり、いつもながら便利屋にされたり。それらはもはや困り事というより快善ポイントのように感じられる。自身の困り事が幾分でも快善されれば人生はそれだけ潤う。快善できなくても、私はそう言う生き物だと考えれば困らなくもなる。

そうしてその都度の自身の困り事や、また他の人から相談されたことを基にこのコラムを綴らせ私を導いてくれた。

今回の指の怪我に関して少し話してみる。

野球で右中指の突き指で1週間経ってもボールを握るのさえ辛い状態。なので練習ができないので暇つぶし感覚で普段と逆に左手でボールを投げている。以前から左手で少しは投げれてはいたが、しっかり練習しだすと様々な改善点が見えてくる。特に左足や腰の回転のさせ方など。

私は野球は左右両打ちだが、左打ちが大きな課題だった。その課題に大きなヒントを与えてくれたのが今回の左投げでの気づき。バットは握れなくはないので練習で試して見たところ絶好調状態。周りからは怪我していた方が調子が良いと茶化されちゃった。

今回の気づきも右手が使えなくなったから左投げに向き合えた。怪我していなかったらこれまで同様に遊び程度でたまに左投げでの投げていただけだろう。怪我はまだ完治まで4週以上かかるだろうし、丁度冬のオフシーズンなので暖かくなるまでは右手の調子に関わらず左で投げてみようと思っています。

以上のように、発達障害での困り事も困ったことから多く学ばせて貰えてきた。なので現在も物理的に困ることはあれど心を重くすることはない。もちろんそんな状態だと心の浮き沈みも過去に比べてほとんどなく人生が平穏に感じられるようになった。

まさに困り事は私の薬そのもの。

ただし、私もこう思えるために10年単位の時間が必要だった。簡単に手に入れられたものでないのでご注意ください。

毒薬変じて薬となる

この諺は心の中でも同じことではないでしょうか?


公式ブログ https://ameblo.jp/suzie-net

Kei(ケイ)スズキ

Kei(ケイ)スズキ

★個人学習塾えるすた講師
★いずみハッタツ友の会代表、高知大学農学部卒
★過去職歴:放送ディレクター、スタジオ・ミュージシャン、カメラマン、道化師、学習塾経営、Webプログラマーなど
★10年の鬱の後に発達障害の診断を受ける。現在はピアカウンセリングサポートにも積極的に関わる。自称『人生を楽しむパイオニア』
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