忘れ物、なくし物~ADHDの私がよくするミスとその対策
発達障害出典:Photo by Micha? Parzuchowski on Unsplash
このコラムではADHDの当事者である私が、よくしてしまう忘れ物、なくし物。この2つを過去の体験から振り返ってみます。あわせてそこから見えてくる対策についても解説していきたいと思います。
なくし物
「なくし物」には、小学生のころから悩まされています。基本的に何かをなくしたと気付いたときには、どれだけ必死に「どこでなくしたか」思い出そうとしても、そのときの記憶が頭の中に影も形もないことがほとんどです。
小学生のころは、躍起になって手当たり次第にあちこちひっくり返しても探し物が見つからず「何でないんだ!」と泣き叫ぶほど取り乱すことが結構ありました。なくすものは、宿題や連絡事項のプリントなんかが多かったと思います。当時はこれといった対策はしていませんでしたが、現在では書類はクリアファイルにいれておくようにしています。
こういう系統の書類はAのファイル、この書類はBのファイルといった厳密な分類はしていませんが、ファイルのうちのどれかを探せば必ず見つかるので取り乱す心配もありません。また、学生時代はプリントが机やかばんの中で、くしゃくしゃに丸まった状態で入っていてひどい有様でしたが、クリアファイルを使うようになって、そういったこともなくなりました。
とはいえ、物をなくすことが全くなくなったわけではありません。今でもなくした物が、とんでもないところから出てきて自分でも首をひねることが多々あります。昔のように泣き叫びこそしませんが、そうなると取り乱してしまいがちです。なのでなるべく1度手を止め、目を閉じ、深呼吸をするよう心がけています。
忘れ物
忘れ物に関しては、今でも危ういです。忘れ物はハンカチや鍵が多いです。大抵は玄関を出る前後で気が付くのですが、鍵をどこに置いたか分からなくなってしまい、出発前にバタバタすることがあります。
そういった場合、何の気なしにいつもと違う場所に置いてしまったり、いつもと違うかばんに入れたままになっていたことが多かったです。ようするに、普段と違う場所に鍵を置いてしまうことが原因でした。
そこで、鍵をしまう場所を防寒着のポケットの中に変えました。外出時に常に着るものなので忘れることはまずありません。幸い、今着ている物は胸のあたりにファスナー付きのポケットがあり、何かの拍子に鍵を落とす心配もありません。
しかし、これから暖かくなると防寒着は使わなくなるので、他の方法を考えなければなりません。普段と違う場所に物を置かないことが条件になるので、やはり身につけるものがよさそうです。
まとめ
以上、私の対策を書かせていただきました。結局のところ結論は物を置く場所を決めれば、なくしたり、忘れたりすることを防げるというありきたりなものです。「ありきたり」ですが、やるのとやらないのとでは大違いだと思います。
努力や工夫は必ずしも実を結ぶわけではありませんが、それでも「こういう手はどうだろう?」と考え実行していくことは、決して無意味ではありません。このコラムが同じような経験のある方の参考になれば幸いです。
注意欠陥多動性障害(ADHD)