自分にあった抗精神病薬の見つけかた

統合失調症

出典:Photo by Roberto Sorin on Unsplash

「統合失調症」「対人恐怖症」「社会不安障害」を患い、20代のころはお薬のことは何も分からず、主治医の判断のままにお薬を服用していました。症状が安定していた時期もありましたが、再発も3度ほど繰り返し、そのたびにお薬が合っているのか疑問に思い、自分から飲んでみた感想などを主治医に伝え、調合を変えてもらってきました。だんだんと特性をつかみ出し、最近ではいかにお薬とうまくつきあっていくかを模索しています。

私は現在44歳で、26歳のころ統合失調症で強制入院になりました。

3か月入院しました。退院するころには少しお薬は減っていたかもしれませんが、多量に飲んでいて、副作用もきつかったです。しかし、自分が"なんという"お薬を"どれくらい"飲んでいるのかはまったく把握していませんでした。

最近になってようやく、自分が飲んでいるお薬のことを知る重要性に気付いたので、その経緯を書いていこうと思います。

断薬と調整

11年前に結婚し、妊娠中完全に断薬して非常につらい体験をしました。妊娠前はかなり安定していたのですが、出産後はなにかと精神が乱れることが多く、しっかり効くお薬を出してもらえるよう、お願いしました。そのおかげで、ほぼ普通に生活をおくることができるようになったのです。

ただ、副作用がひどく、体重が10キロ増えたり、睡魔に襲われることも多々ありました。出産後に出していただいた治療薬が、とてもよく効いたのですが太る原因とも知り、先生も「できるかぎりお薬は減らしていくか、軽いものに置きかえていきたい」とおっしゃっていました。

最近になって「一度新薬に置きかえてみましょう」といわれ、試してみたのですが、そのお薬を飲むと日中動けないほど眠ってしまうのです。これは無理だと思い、次の診察を待たずに当日予約をいれ「昼間に飲んでいたのを、眠前に飲んでみましょう」ということになりました。これで、朝は少し眠気が残りますが、日中は元気に活動できるようになりました。

新薬で調子がよかったころに定期健診にいったため、先生も「他のお薬をもう少し減らしても大丈夫だろう」と、眠剤と寝る前の抗不安薬を1錠減らしたのですが、これがよくなかったらしく、夜眠れなくなってしまったのです。

長時間、眠っていても、朝目が覚めれば昨日の続きのような感覚でまったく、すっきりしません。それに加え、いろいろなことが不安になり「自分は不安神経症になったのかも」と思いました。

不安は日に日にひどくなり、料理の献立を考えるだけで疲れ果ててしまったり、コロナにかかって死んでしまうのでは、などとさまざまな不安がわいてきました。

これはよくないと思い、定期検診を待たずに、また病院に診察予約を入れ、先生に相談にいきました。

やはり、私の病気はしっかり眠ることがとても重要だということになり、一時的に睡眠導入剤を安定していたころの倍の量で処方してもらい、寝る前の抗不安薬も1錠だけ飲んでいたものを3錠に増やしてもらいました。

そのおかげか、不安はほとんどなくなりました。しかしひとつ、とても困ったことに、朝にお薬の眠気が残ってしまうのです。

副作用

毎朝、なんとか家族と同じ時間に起き、朝食の用意をし、ごはんを食べることはできたのですが、家族を見送り、ひとりになるととても起きていられなくなりました。

どうしても二度寝をしてしまい、ゴミを出せなかったりと、困ることが増えたのです。

これは相談にいかなければいけないと思い、前回の予約から3日後くらいにまた予約をいれ、先生に会いにいきました。

先生は悩んだ末「もうひとつ合う新薬があると思う」といって下さり、副作用が非常に少なく、効果も期待できると思われるお薬を処方してくださいました。

そして、睡眠導入剤は安定していたころと同じ量、寝る前の抗不安薬も2錠に減らし、眠前のお薬が朝に残らないように処方してくださいました。

新しいお薬が、私にとても合っていたようで、不安も統合失調症の症状もほとんどといっていいほどなくなり、安心しました。

今回のようにとても苦しい期間はありましたが、その時その時で自分に合ったお薬を探してもらうことはとても重要だと実感しました。今では、以前に比べるとかなり少ない量でよい状態を保てています。

まとめ

お薬のことは自分からいろいろと訴えないと、先生も気がつかないことがあると思いますので、二人三脚のつもりで何かあればすぐに先生に相談しにいくのがいいと思います。人によっては、自分に合わない先生もいらっしゃるかもしれませんので、その時は必ず遠慮せずに他の先生に変えていただくといいかと思います。

とにかく、自分に合った抗精神病薬を見つけるには、まず自分に合った先生と出会うことから始まります。今、なんとなくで病院や先生を選んでいるかたがいらっしゃるとしたら、もったいないことをしていると思います。一生のことなので、今飲んでいるどのお薬が何に効き、何がもう不要なのかはしっかりと把握しておきましょう。

私も、いつ主治医の先生が変わっても、自分に合ったお薬を処方してもらえるよう、お薬の勉強と、実際の感覚を覚えておこうとしているところです。

macaron

macaron

統合失調症、その他の精神病をわずっている主婦です。
犬猫が好きで癒されています。

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