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「子ども達のことを考えて!」と“架空の”子どもを持ち出すのは、情緒的な支持を得て自分の意見を押し通そうとする者がよく用いる手段です。例えば、「(架空の)子どもの安全を守ろう!」「(架空の)娘が気持ち悪いと言っていた!」といったような感じで、あたかも相手が児童の敵であるかのように振る舞います。
これは施設コンフリクトでも使われることがあります。「周辺地域の治安が脅かされ、子ども達が犯罪に巻き込まれる!」という風に、まるで施設利用者が明日の犯罪者であるかのように喧伝するような形です。
この“架空の”子どもを持ち出す手口には「ラブジョイの法則」という一応の名前があり、他に「ラブジョイ抗弁」「ラブジョイ症候群」とも呼ばれています。名前の由来は「ザ・シンプソンズ」に登場するヘレン・ラブジョイというキャラクターで、彼女はしばしば「子どものことを考えて!」と叫んで議論や討論を引っ掻き回してきます。ヘレン・ラブジョイは初登場時から“架空の”子どもを盾にする描写があり、脚本家からも議論を妨害する人物として初めからデザインされていたようです。
ヘレン・ラブジョイという風刺的なキャラクターを通じて、“架空の”子どもを盾に我意を通そうとするやり口は広く問題視され、または笑い者にされるようになりました。しかし実際の議論でもヘレン・ラブジョイのような言い草で乱れてしまう局面は未だ往々にしてあります。詭弁や論理的誤謬と呼ばれる数々はほとんどが感情的なものなので、カッとなるとつい出てしまうのかもしれません。
遥けき博愛の郷
遥けき博愛の郷
大学4年の時に就活うつとなり、紆余曲折を経て自閉症スペクトラムと診断される。書く話題のきっかけは大体Twitterというぐらいのツイ廃。最近の悩みはデレステのLv26譜面から詰まっていること。
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