ADHDライフハック~開き直ること、大胆な対処

発達障害

出典:Photo by Volodymyr Hryshchenko

ADHD当事者はその特性上、職場や学校だけでなく、プライベートでも課題が尽きないと思います。そこで今回は当事者であり、一人暮らし経験のある私の目線から、プライベートでのライフハックを書いていこうと思います。

自己理解をして開き直ろう

具体的に何に困っているか知るために、まず自分が「困っていること」をリストアップしましょう。そして次に、それが自分の努力で対処できる範囲のことかどうか判断します。対処できる見込みがあるのなら、どう努力するかを具体的に考えましょう。

しかし、おそらく私を含むADHDの当事者はすでに対処できることはやってきたのではないでしょうか。今困っていることは、おそらく自身の努力で対処できる範囲外のことだと思います。

私の場合、ものを失くす、洗濯物やゴミを溜め込んでしまう、掃除ができない、車の運転が苦手などが挙げられます。

努力を怠るのは問題外ですが、努力で解決できない部分があるのは仕方ないことです。なので、開き直ることも生きづらさを軽減するうえで重要です。

物を減らそう

ADHD当事者は無意識のうちにものを置いて、なくしてしまったり、それを探すのが苦手な人が多いです。私たちがものを探している時間は途方もないのです。

では、家から不要なものをなるべく排除し、スッキリさせたらどうでしょうか。単純に探す場所が減り、見つけるまでの時間を短縮できると思います。

カバンや衣類を減らすのもいいと思います。例えば今までアウターを5着持っていたところ、2着まで減らしたとします。1着につきポケットは2個あるとして、今まで探し物をするとき5着、つまり10個のポケットの中を探していたところ、4個のポケットのみに絞られるわけです。

時短家電を活用しよう

私は、ADHD当事者の溜め込みや先延ばしの癖を改善するには、作業手順や判断する対象を減らすのが効果的だと考えます。近年、様々な時短家電が普及しています。ADHD当事者はこれらを活用しない手はないと思います。

まずは洗濯です。適量を判断し洗剤を投入し、洗濯機を回します。終了したら干し、乾いたら取り込んで収納するという一連の流れですが、手順が多いです。それを考えると中々着手できません。しかし洗濯乾燥機を利用すれば洗剤の投入から乾燥まで何もかも自動です。さらにハンガー収納にすれば、畳む手間も省けます。

次にゴミ出しについても、曜日を覚えて、毎週欠かさずにするのはハードルが高いと思います。特に生ごみは悪臭やコバエの原因になるので厄介です。そこで、生ごみ乾燥機を利用するという方法があります。これを使えば生ごみを乾燥させ、1/5まで小さくすることができます。乾燥した生ごみはコバエや悪臭を発生させないので、ごみ捨てそのものの回数を減らすことができます。

他にも食器洗いは食洗器に、掃除はロボット掃除機にまかせるなど、苦手なことは全て機械にしてもらうことで解決できるかもしれません。

放棄する

工夫してもできないことがあるならば、いっそのこと思い切って放棄してしまうのもひとつの方法です。後片付けがどうしてもできなければ料理はせず、外食のみと決めてしまうといった具合です。もし頼れる人がいるのであれば、その人に頼るのも良いかもしれません。私の場合、不注意の特性上、車の運転がどうしても苦手です。なので車を運転する環境に身を置かないと決心しました。具体的には運転が必要な職場だったので退職し、環境を整えました。

おわりに

発達障害の特性による生きづらさは環境に依存するものです。いくら努力しても自身の特性がなくなることはありません。それならば、ものを減らしたり、時短家電にお金をかけたり、放棄して人に頼るなど、大胆に環境を変えてしまうことも生きづらさを軽減させるうえで重要であると感じます。

参考文献

【パリパリキューブ|パリパリキューブで変わる生活】
https://www.parisparis.jp/

SHAMI

SHAMI

ADHDとASDどっちもしっかり目に特性あり。学生時代は困りごとが表面化しづらく気が付かなかったが、社会人になって生きづらさが爆発。診断を受けてからは自己分析を通して、生きづらさを軽減できるよう奮闘中。

注意欠陥多動性障害(ADHD)

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