意味のある経験~パニック障害、うつ病、社交不安障害になって
パニック障害・不安障害 うつ病 その他の障害・病気出典:Photo by Tj Holowaychuk on Unsplash
精神的な病気というのは、普通に生活をしていると、他人にはあまり気づかれるものではありません。
しかし、すごく苦しい思いをしています。
私は今までに「パニック障害」「うつ病」「社交不安障害」の3つの病気に発病しました。その体験談と思いなどを解説していきます。
パニック障害と診断された時の心境
ある日突然、外に出るとすごく人の目線が怖くなってしまい、動悸やめまいなどにも襲われるようになりました。それまでは、ごく普通の高校生といった感じで朝は学校に通学し、学校が終わってからはアルバイトか友人と遊びに出かけたりしていました。
最初は「思い込み過ぎてるだけだろう」と思っていたので、親や友人にも相談せず「いつかはいつも通りの状態に戻るだろう」と信じて日々過ごしていました。その症状が半年ほど続いたのであまりにもおかしいと思い、ネットで自分の症状を調べると「パニック障害なんだ」とわかり通院をすることになりました。
「精神障害になるわけない」と思っていたので、パニック障害と診断されたときは驚きが隠せなかったです。それとともに「これからは楽になれるんだな」と思うと凄く安心しました。病院から薬を処方してもらってから1か月ほどで動悸やめまいが少しマシになり、2か月たったころにはほとんど症状がでなくなりました。
しかし、症状はおさまったものの、憂うつになることが多くなり、なにをしていても楽しくなくなりました。それを主治医の先生に伝えると「うつ病かもしれない」といわれ、新しい薬を処方してもらいうつ病の治療に切り替えました。パニック障害だけで終わると思っていた分、うつ病にまでなってしまったのでもう病気からは抜け出せないのかなという気持ちがあり、当時は「なんで自分がこんな思いしないとあかんねんやろ」みたいなことをずっと思っていたのです。そのうち死にたくなってしまうことも増え、さらに人間関係もうまくいかないなど、自分の中ではすごく落ちこぼれていた時期でした。
普通のことができない自分に腹が立ち、周りの人が外で遊んでるのを見ると「羨ましいな」と思っていました。遊びに誘われることも多々ありましたが、みんなと楽しく遊べないので毎回断ることしかできませんでした。次第に学校にもいかなくなり、ギリギリで高校を卒業できましたが、友人との関係も悪くなっていく一方でした。人から何かをされたわけではありませんが、今思うとちょっとした人間不信になっていたとおもいます。
うつ病と社交不安障害
うつ病と診断されてから1年たったころでしょうか。新しく追加で「社交不安障害」とも診断されました。「社会とのかかわり全てに不安になっている」とのことです。
確かに私は外の普通の道を歩くだけでも不安になってしまいます。自分は変に見られていないかな、歩く場所はここで合っているのかな、などと色々な場面で深く考えてしまいます。なにもされていないのに自分の行動を悔やんで、嫌な思いをするということがよくあります。
健康な身体に戻すという意味で、朝早く起きて週に3日ぐらいの頻度でジョギングなどの軽い運動をしています。しかしその時も不安が強くなり、気持ちよく運動ができないといったことがおきてしまいます。
今もですが、このとき、なかなか病気がよくならず、逆に酷くなっていっていく一方でした。主治医と繰り返し「どの薬が合うか」などを話していましたが、自分に合う薬が見つからず、なにも処方されていないときもありました。強い抗うつ薬や漢方薬を処方されたときもありましたが、副作用に耐えられなくて中断しました。
からだが弱すぎるのか、自分にあった薬を見つけれていないのかは、あまりわかってはいませんが、いま現在は頓服薬のみの処方となっています。体調が悪い時は服用してマシにはなっていますが、今後の事を考えると凄く不安といった状態です。いち早く自分に合う薬を見つけたいです。
障害者になった今思うこと
私は1年前に障害者手帳を取得し、障害者になりました。現在は就職はしておらず「就労移行支援」を受けて就職活動をおこなっております。障害者手帳を取る前は「障害者になる」ということで少し戸惑いはありました。障害者手帳を取得したからといって、特になにか変わったということではありません。実際に取得して就労移行支援や役所、病院にいってみると、優しく対応をしてくれるので「障害者である」というのは悪いことではないと気づかされました。また、仕事の面とかも考えれば取得してよかったと思っています。
私がこのコラムでタイトルを「意味のある経験」にした理由は、病気になった経験をしたからこそ、自分を見つめ直すきっかけになったからです。また、もし私が健全な状態で何も病気になっていなかったとしたら、障害者の気持ちを理解することができなかったかもしれなかったからです。自分がこういう立場になったからこそ、困っている人がいたらすぐにでも助けたいなと思います。また、障害者だからこその優しく親切な対応をしたいなと思っています。
おわりに
人それぞれ人生は、全くといっていいほど違うものだと思います。幸せな人生、辛い人生どちらにしても凄く意味のある人生だなと思っています。
幸せな人生を送っている方でも、嫌なことだって沢山ありますし、辛い人生を送っている方でも「嬉しい」「幸せ」と感じることだってあります。病気で悩まれてる方は、その悩みに対してどう乗り越えていくかが大事なのだと思います。
今の病状だけを見るとすごく苦しいですが、これを乗り越えた先に新しい未来が待っていると私は信じています。
うつ病 パニック障害・不安障害