褒められることは上達への近道?

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出典:Photo by Roman Synkevych on Unsplash

最近、趣味のオンラインゲームで複数の友人に技術やコツを教える機会が増えてきました。よく「時間を割いてくれてありがとう」と言ってもらえるのですが、自分自身も基礎を見直す機会になり、改めて勉強になります。

そんなゲームの練習のときに考えたことが、多くの人は「褒められるとすくすくと育つ」ということです。もちろん、何でもかんでも褒めるわけにはいきませんが、プレイがうまくいったときは、良かった点を具体的に褒めることで、次からも同じようにいいプレイをしてくれることが多いように見えます。

対人ゲームも褒めれば続く

ゲームをしている中で教えていることは多岐にわたるのですが、最近は対人要素の部分を教えることが増えました。人が操作するキャラクター同士が対戦するというシチュエーションです。

こういった場面では「褒める」ということはとても有効に働いているようです。対人要素があるゲームだと、負けが続くとどうしても機嫌が悪くなったり、嫌な気持ちになってしまいます。それはオンラインゲームに限らずとも、トランプ遊びや将棋でも、どんな勝負事も負け続けて楽しい人は少数派でしょう。そんな負けているときにも、負けた試合の中で悪かった部分も見直しつつ、良かった部分も褒めることでメンタルのバランスをキープしながら続けられるようです。

ゲームでは尚更、良かったことを振り返りたい

昨今では小中学生もオンラインゲームをすることが当たり前になっています。人気のNintendo Switch 2など、家庭用ゲーム機もオンラインで遊ぶことが前提のゲーム機がほとんどです。

小中学生でも対戦ゲームをするうちに、暴言を吐くことが多いようです。音声でやりとりするボイスチャットでは「死ね!」「クソ!」などといった言葉が飛び交っており、それは時にはオンラインだけにとどまらず道端での友人同士での会話でも飛び出してきます。実際、わたしの家の近くの通学路では度々耳にしています。暴言や台パンといった行為は、教育上はもちろんですが本人の精神衛生上もよくないことだと思います。

わたし自身も対戦でイライラすることもあり、まれにパニック発作を起こしかねない状態で抗不安薬を飲みながらゲームをしています。抑うつ状態になってしまって寝込んでしまうこともあります。そこまでしてゲームをする意味とはなんなのか……と思うときもありますが、これ自体が生きがいのようなものなので続けています。

最近は自分のプレイを振り返ってSNSに投稿する際などに、できる限りポジティブな言葉選びや楽しそうな文章で表現することにしてみました。するとなんだか気持ちは楽しくなり、イライラすることよりも「次は頑張ろう!」と思えるようになります。自分で自分を褒めることはなかなか難しいのですが、褒める部分を探して自分を鼓舞することも、わたし自身のメンタルケアに繋がっています。

人は褒められると嬉しい

ゲームだけでなく学校や仕事、家の中でも叱られることが好きな人はほんの一握りだと思います。当たり前すぎるせいか、あまり口に出すことが多いわけではありませんが、ほとんどの人は誰かに褒められると嬉しいのです。親やきょうだい、先生、上司、恋人、どんな人に褒められるのも嬉しいものです。

障害者ドットコム編集室の職員の方も、わたしがコラム執筆や日常生活でうまくできたことを多少オーバーなまでに褒めてくださります。嬉しくなって「また頑張ろう」と次のモチベーションにつながりますし、パワハラでパニック障害や抑うつ状態になった経験からすると、とても心がやわらかく温かい気持ちになりますね。

最後に、山本五十六の名言で締めさせていただきます。

"やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ"

新井 一生

新井 一生

社会人になってからパニック障害、統合失調症などを患った精神障害者。
精神病になってからも沢山の失敗を経験しながら、なんとか生きている。
好きなものはゲーム。

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