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最近注目されている、アスペルガー症候群とは?

発達障害

出典:http://www.aquasound.nl

「アスペルガー症候群」「自閉症スペクトラム障害」などの発達障害が、最近注目されるようになりました。
アスペルガー症候群は周囲から気づかれにくいのですが、「コミュニケーションがうまく取れない」「空気が読めない」「悪意はないのに人を怒らせてしまう事が多い」などといった症状で、本人はとても苦しい思いをしています。
以前は「性格の問題」と片づけられてしまうことも多かったのですが、性格の問題で片づけていいものではないことや、本人の努力不足が原因ではないこと、また脳の微細な障害がある可能性があるといったことが徐々に分かってきました。
対人関係をうまく構築出来ない方全てがアスペルガー症候群だというわけではありませんが、大きく困っていたり苦しんでいるようであれば、アルペルガー症候群かどうかを確認する事で福祉や治療が手助けできる事もあります。


アスペルガー症候群とは?


アスペルガー症候群は自閉症スペクトラム障害に属しますが、他の自閉症スペクトラム障害と比べて、知能低下を認めない事が特徴になります。
知能は正常(むしろ高い場合もある)ではありますが、人と上手にコミュニケーションが取れなかったり、興味の対象がかなり極端に限定され、それによって日常生活に支障をきたしている場合、アスペルガー症候群の疑いがあります。
アスペルガー症候群は、先天性の特性であると言われています。
脳波異常が認められることが多かったり、脳画像検査において社会性に関係する部位の体積減少が認められることがあったりするため、その原因として脳の微細な損傷などが指摘されていますが明確な原因はまだわかっていません。
実際に発見されるのは、コミュミケーションを行うようになったり、物事に興味を持ちだしてからですので、早くても2~3歳ごろになります。
また知能は正常であるため、大人になってから発見されることもあります。


アスペルガー症候群の3つの特徴


アスペルガー症候群には、次のような特徴が認められます。

対人関係が苦手
人付き合いが上手く出来ません。
アスペルガー症候群の方は、相手と程よい距離間を持って、自然なコミュニケーションを取ることが苦手です。
人と話している時に、表情がその場にそぐわないものであったり、対話する距離感が近すぎたり、視線が泳いだりという不自然さが認められます。
これによって、相手に不自然な印象を与えてしまい、対人関係がうまくいかなくなることがあります。
文章などの視覚的なコミュニケーションは良好に行える事が多いのですが、会話では言葉をそのまま素直に受け取るため、行間を読む事が苦手です。
場の空気を読む、という事ができません。また冗談が通じない事が多く、冗談でも素直に真に受けてしまう事があります。
曖昧なコミュニケーション手段は非常に苦手であり、表情や身振りで伝えたり、アイコンタクトで伝えあうことが困難です。
アスペルガー症候群の方はこのように対人関係が不器用です。

想像力に障害がある
アスペルガー症候群の方は、相手の気持ちになって考える事が困難だと言われています。
相手の立場になって想像することで、もし自分が〇〇さんだったら、これをされたらイヤだな、これをされたら嬉しいなと判断することがとても苦手なのです。
時に人を傷付けてしまうことがあります。また、相手と気持ちを分かち合うことも苦手であり、喜びや達成感をともに分かち合うという事があまり上手にできません。
ですが、「空気を読まない」「人に気を遣わない」という悪意があるわけではないのです。
アスペルガー症候群の方は非常に素直で正直な方が多いのです。

限定された興味やこだわりがある
アスペルガー症候群の方は、興味やこだわりが強いことが多いといわれています。
時に常人では考えられないような集中力、記憶力を発揮する方もいます。
驚くような興味や記憶力を発揮して、芸術家や研究者など著明な偉人になられた方も少なくありません。
しかしこの興味やこだわりが悪い方向に向いてしまう事もあります。些細なこだわりを曲げることができずに人と衝突してしまったり、他者から見ると不要と思われる儀式的な行動を行わないと気が済まないといった症状が表れることもあります。

その他には、細かい作業が苦手であったり、運動神経が悪いといわれたりします。
また、感覚が過敏で、物音が気になったり、臭いに敏感であったり、特定の肌触りの服しか着れなかったりするなどの症状があると いわれています。


アスペルガー症候群の人への接し方


アスペルガー症候群の人がいると、接し方がわからず、頭を悩ます経験をした人もいるかと思います。
外見が普通に見えるだけに、つい「もっと努力すればできるようになる」「自分で解決できるはず」と言ってしまいがちです。
しかし、それは本人にとっては大きな負担になってしまいます。
アスペルガー症候群の特性は、直そうとしないことが接し方の基本です。
周囲は次のように工夫すると伝わりやすくなります。

・口頭の指示だけでなく、メモ書きも活用する
・必要なことだけ簡潔に伝える
・指示は1度に1つずつ伝える
・あいまいな言葉は使わず、具体的に伝える


アスペルガー症候群の人は、人付き合いがうまくありません。
それによって、生きづらさを感じるようになると、社会的に孤立してひきこもってしまいます。
学校や仕事が続けられずに不登校になったり、出社できずに苦しんだり、交際相手と上手くいかずに悩んだりします。
このような精神的ストレスから、うつ病や不安障害、強迫性障害などの精神疾患になってしまう事もあります。
このようにアスペルガー症候群自体が問題なのではなく、それによって対人関係などの支障をきたし、それが原因で本人が苦しんだり生きづらさを抱えることが問題なのです。
本人や周囲が何も困ってないのに、無理矢理病院を受診させて「あなたはアスペルガー症候群だ」と伝える必要はありません。
本人が困っている、苦しんでいる時にはじめて診断を行い、それに基づいて適切なサポートをうけるようにしましょう。

障害者ドットコムニュース編集部

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