家の中でうじうじ大いに結構~おしゃれ編

うつ病
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ずいぶん前に「家の中でうじうじ大いに結構」というコラムを書きましたが、読んで頂けたでしょうか?今回は家の中でどんなふうにうじうじ過ごして、どんなふうに自分が変わっていったのかについて書きたいと思います。

お化粧上手になろう

うつ病で家の中でうじうじしていたある日、ちょっと部屋の中を整理してみようと思いたちました。最初に手を付けたたのが化粧品を入れたかごでした。もったいないから捨てる前に一度使ってみようと思いました。「どうせ捨てる物だから」とめいっぱい使って、普段のメイクの何倍もけばけばしくお化粧をしてみたのです。

「シャドウにこんな色を使ったのは初めて」「こんなにくっきりアイラインをひいてもいいのかな」「めっちゃ赤い口紅!」

メイクってこんなにも変わるんだ!?と驚いてしまいました。そして、ちょっと美人になったように思いました。それからは毎朝、「今日は猫メイク」とか、「今日は優等生風メイク」とか、いろいろ試してみました。捨てるつもりの化粧品を全部使って毎日メイク遊びをしていました。

最初のうちは、自分の部屋でメイクして自己満足しているだけで、外に出るわけでもなくうつ病でふさぎこんではいました。しかし、続けていくことで少しずつ気持ちが軽くなっていきました。

次は服選び

化粧が上手く出来るようになると誰かに見てもらいたくなります。しかし問題は外に出るための服です。薬の影響で体重が20キロも増えたので、持っている服は着ることが出来ません。そこで、ネットで大きいサイズの服を探しました。手頃な値段で種類も沢山あるので驚きました。選んでいるだけでもとっても楽しかったです。うつ病でふさぎ込んでいた時は、ネットをしたいとも思えませんでした。

普段着からパーティードレス、靴や鞄も素敵な物がいっぱい掲載されていて、おしゃれをした自分を想像したただけで気分が明るくなっていきました。最終的に気に入ったのを何着か買いました。「働いてもないのに無駄遣い」と母から怒られてしまいましたが……。

いざ、出発

お化粧も完璧、服も買いました。誰かに見てもらいたくて久しぶりに外出して、バスに乗って大型ショッピングモールへ行きました。以前は人混みの多い場所は精神的にしんどくて行く気がしませんでしたが、人混みの中でウインドショッピングしていると、周りを見ることも、見られることも楽しいと思えるようになりました。それでも、うつで外にほとんど出ないので、人混みに長時間いるとしんどくなってしまい、ほどほどで家に帰りました。

自分が何かに変われた気がして、少しずつですが外に出られる時間も増えていきました。そのうちにハローワークにも通うようになり、就職への道を進むのですが、その話はまたの機会にしたいと思います。

まとめ

暇つぶしで始めたお化粧が、外にそして、社会に出ていく力になりました。家の中でうじうじしたっていいじゃないですか。家のなかで出来る自分の楽しみ、それがいつか自分を変えるきっかけになるかもしれません。好きなアーティストの音楽、料理などの家事、そういった些細なことで少しずつ良くなっていくかもしれませんよ?

yukoばばあ

yukoばばあ

52歳。30代から統合失調症になる。40代になって強迫性障害も発症する。幻覚、幻聴、妄想状態になり、現実と妄想の区別がつかなくなるが、入院治療と退院後は服薬治療で症状は治まり安定している。強迫性障害は継続中で、すぐに不安になり確認行為が続いているが、少しづつ回復に向かっていると思う。これまでに事務職や相談援助職をを経て、現在人生最後の就職活動中。自分が建てた家の中庭を見ながら過ごす休日に癒されている。

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