パラリンピック・卓球編~パラ卓球のルールは?
スポーツ出典:Photo by Jelena Ardila Vetrovec on Unsplash
パラリンピック卓球は1960年ローマ大会から始まり、日本人が初めてパラリンピックで金メダルを獲得した競技です。今回はパラリンピック卓球の競技ルールや選手などを簡単に紹介させて頂きます。
パラリンピック卓球とは?
パラリンピックの卓球では、身体障害者(義足や車いす、クラッチと呼ばれる杖で身体を支えている)の選手だけでなく、知的障害の選手も参加できます。障害が軽い選手だと、パラリンピックとオリンピック両方の試合に参加する選手もいます。
パラリンピック卓球のクラス分けは大きく3つに分けられています。座位(車いす)、立位、知的障害です。障害の程度により数字が割り振られており、数字が小さいほど、障害の程度が重くなります。基本的には通常の競技規則に準じて行われていますが、車いす使用のクラスだけは、一部ルール変更がされています。また、両腕に障害があるなど、選手によってはラケットを腕に固定してプレーする選手もいます。
座位・・・公平を期すために障害の重さによって1~5の5段階のクラス分けがされています。下肢や体幹以外に手にも障害がある選手もいます。
立位・・・公平を期すために障害の重さによって6~10の5段階のクラス分けがされています。上下肢障害がある選手や義足、義足の代わりに杖を持って身体を支える選手、両腕に障害がある選手など、さまざまです。
知的障害・・・知的障害はクラス分けがなく、クラス番号は11だけです。一般の卓球のルールで行われます。卓球は知的障害者が参加できる数少ないパラリンピック競技の1つです。
自分の障害を理解し、自分のスタイルを確立する
同じクラスに属していても、選手によってさまざまな障害があります。相手の弱点を知り、そこを攻めることも戦術です。選手はそれぞれ、自分の障害を自分で理解し、自分自身の卓球スタイルを作り上げています。
世界を驚かす選手たち
イブラヒム・ハマト選手・・・リオパラリンピック大会で出場したエジプトの卓球選手です。両腕が無いため、「くち」でラケットを咥えるスタイルでプレーします。リオパラリンピックでは予選敗退でしたが、独特なプレースタイルが注目を集めました。
別所キミエ選手・・・40代で難病を患い、車いす生活になってからパラ卓球を始め、2004年のアテネパラリンピックに初出場します。その後もパラリンピックに出場し続け、2020年東京パラリンピックに最年長選手として出場することを目指しています。試合で、髪を綺麗に編み込み、蝶の髪飾りがたくさん付けていることから、外国人選手からは、バタフライ・マダムの愛称で呼ばれています。
オリンピックの卓球とほぼ同じルールで行われるパラリンピック卓球は、パラリンピックの種目でも、特になじみ深い競技だと思います。皆さんも観戦してみてはいかがでしょうか。参考文献
【平井理央のスポーツ大陸探検記】
https://www.jtb.co.jp/
【パラサボWEB】
https://www.parasapo.tokyo/
【ディスラプション・コンサルティング】
https://www.disruption-consulting.com/resources/
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