自律神経失調症、うつ病、更年期障害の改善に役立つ腹式呼吸でゴスペルを歌おう
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歌を歌う時、腹式呼吸を行っているというのは皆さんご存知と思いますが、その腹式呼吸は身体にいい効果をもたらす効果があります。また、ゴスペルは「魂の歌」と呼ばれ、心に思ったこと願ったことに思いを込めて歌います。そのため、歌った後に「スッキリした」「ストレスを発散できた」という感想をよく耳にします。筆者も実際に経験があり、うつで悩んでいた時、歌った後、それまでのモヤモヤ感、しんどさがスッキリし心が軽くなるのを感じました。今回は、ゴスペルについてご紹介します。
ゴスペルとは?
昔、奴隷としてアフリカよりアメリカ大陸へ強制的に連れてこられ、宗教などあらゆるものを奪われたアフリカ人達が、密かに集まって独自の歌を歌って踊るような集会がアフリカ南部を中心に各地で生まれたのが源となっています。アメリカの特有の跳躍するリズム、ブルーノート、スケールや口承の伝統などとヨーロッパの讃美歌の音楽的、詩的感性が融合して、スピリチュアル(黒人霊歌)という現代のゴスペルの基調が生まれました。
なぜゴスペルがうつや自律神経失調症にいいのか
歌う時の呼吸は腹式呼吸です。腹式呼吸は、自律神経のバランスを整えて、免疫力(自己治癒力)をアップし、内臓機能の向上、血行を良くする、老化防止などの効果があると言われています。
呼気(息を吐くとき)は副交感神経が、吸気(息を吸うとき)は交感神経が活発に働きます。呼吸法によって自律神経にアプローチすることで副交感神経と交感神経のバランスをコントロールできるようになります。「ゆっくりと息を吐く」ことで副交感神経が優位になり、身体をリラックスさせた状態で歌うことができます。この呼吸法に加え、歌詞が楽しく、力強く前向きであるので、人に大きなパワーと癒しを与え、ゴスペルのあるところに天使が降りると言われています。
ゴスペルは意外と身近です
「OH HAPPY DAY(おお、ハッピーディ)」や「アメイジング・グレイス(Amazing・Grace)」などのゴスペルソングは、YouTubeなどで耳にすることができ、皆さんご存知かと思います。年末に合唱されるベートーベンの第九「歓喜の歌」は、「ジョイフル・ジョイフル」というゴスペル曲にアレンジされて、歌われています。また、サイモンとガーファンクルの「明日に架ける橋」はゴスペルの影響を受けて作られたというエピソードがあります。
ゴスペル歌手、障害者スポーツ選手として輝くレーナ・マリアさん
レーナ・マリアさんは両腕欠損、左脚は右足の半分の長さの障害を持って生まれました。彼女は、ソウルパラリンピック水泳3種目で入賞した経歴も持っています。
彼女は「神様は私に手の代わりに心の中に豊かさを与え、私が自分自身を愛せるようにして下さいました。好きなこと、やりたいこと、体験したいことがたくさんあります。そのどれもが可能性に満ちているように思えて。」と話しています。
水泳や歌だけでなく、頭を使ってのバレーボール、料理、編み物、メイクも、運転、ゲーム好きでパソコンも、口でシャッターを押しカメラ、絵も、彼女は自分の力で、実に楽しそうにやっています。彼女はこのように日常生活を通したり、世界中で活躍し日本でもコンサートを開催したりして障害を越えて多くの人に「愛と希望」を与えました。
日本では白血病で亡くなった本田美奈子さん
日本でも白血病と闘い歌姫と呼ばれた本田美奈子さんは、舞台女優、歌手でもありました。絶対に治ると最後まであきらめず、闘病生活を続けた彼女を支えたのはもう1度舞台に立つんだという強い意思と歌う事であったように彼女の透明であるが力強い歌声を聴くと思えてなりません。生涯で最後のナース・ステーションでのコンサートで歌われた、アメイジング・グレイス(Amazing・Grace)は有名で聴く人の心を大きく揺さぶります。
筆者がゴスペルに出会ったのは、冬の寒い中でのゴスペルクワイアのストリートライブです。その時、うつで辛い状態でした。ふと聞こえてくる歌声に惹きつけられ、彼らの力強い歌声に聴き入りました。寒さも忘れ、自然と涙が溢れ流れていました。気が付くと大きな人の輪が出来ていて、皆が歌に惹き込まれていました。チリでの地震の被害者へ送る募金集めの街角ライブだったのです。もらった温かな癒しと集まった人達が感動して募金をしている光景を今でも覚えています。別に歌わなくても、聴いているだけで癒しと感動をもらえます。その後、筆者は楽しくゴスペルを歌うようになって、随分と心が強く明るくなったと感じています。あなたも楽しく歌って、元気をチャージしませんか?