引きこもりが就職をめざす物語 第3話~B型へ見学に行った
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計画相談やヘルパーの方々のおかげで、私エンジニアは淀んだ引きこもりから健康的な引きこもりへと華麗なる変身を遂げました。外に出かける旅立ちのときが近づいていたのです。
未知との遭遇
ヘルパーさんが来てくれるようになって数ヶ月のち、市役所の人から耳寄りな情報を入手しました。この世には、「就労の事業所」とか「A型」とか「B型」とか、私の知らない世界が広がっているらしいのです。まず近くのB型に見学に行ってみませんかとお誘いを受けました。
どういうB型か想像もつきませんが、何にせよ部屋で小人閑居しているよりは良いかと思いました。
初めてB型に行って
B型は本格的な就職というものではなく、家から出て無理ないペースで経済価値を生み出しつつ、いくらかの工賃も手にするという形態のものです。「就労継続支援B型」というそうです。就職ではありません。就労です。
役立たず状態の私でも何かしらの貢献ができる!とは思いましたが、一方でローソクを作る作業が中心になる事業所だった点がひっかかりました。作業系とよばれる仕事を苦手としている私は、あらかじめ決まった作業内容の繰り返しを苦痛と感じるタイプでした。
作業系への得意不得意は、障がい者と健常者とにかかわらずあるかと思います。範囲を限定してルーティンな作業内容のほうを好む方もよく見かけます。単に、私はそうでなかったというだけのことです。
説明を受けながら、私の中の勤労意欲が雲散霧消するのを感じていました。
かくして最初の見学は次につながらずに終わりましたが、その事業所で惹かれた点もありました。職員の方がかわいい人だったということです。モチベーションにつながるので、これはこれで良いことではないかと思います。
まとめ
ブランクの長いひきこもりでも、社会復帰できるチャンスはひとつではありません。動くのも大事ですが、慎重に検討することも同じくらい大切です。
あわてる引きこもりはもらいが少ない
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