統合失調症の治療に役立つ「幻聴妄想かるた」とは?
エンタメ「幻聴妄想かるた」とは?
皆さんは、「統合失調症」と言う病気をご存知ですか?成人の約100人に1人がかかる精神疾患で幻聴が聞こえたり妄想が膨らんで現実との境目が曖昧になったり、考えがまとまり辛くなると言う病気です。わたしはこの統合失調症をわずらい、現在も治療を続けています(幸い、妄想も見えず、幻聴も聞こえなくなりましたが)。
この幻聴や妄想が見える、聞こえると言う統合失調症の方々の内面をユーモラスに描き、同時に治療にも役立てる画期的な試みが「幻聴妄想かるた」なのです。
幻聴妄想かるたの特徴
この「幻聴妄想かるた」は東京のB型支援事業所、”ハーモニーの患者と職員の皆さまによって製作されました。このかるたの最大の特徴はかかれている内容が「患者自身の妄想である」と言う点です。
・おとうとを犬にしてしまった
・のうのなかに機械がうめこまれ しっちゃかめっちゃかだ
・おまえは 石原裕次郎のむすこだ
そのどれもが、統合失調症の患者にとっての事実であり、健常者にとっては全くの幻想です。ちなみにわたしが当時抱いた幻想では「母親がまったくの別人になった」というものがあります。一度、この”ハーモニー”の方々にお話できる機会があればいいなと思います。
あの市原悦子さんが朗読を!
この「幻聴妄想かるた」なんと商品化されており、俳優の市原悦子さんが朗読をしているCDがついているのです。加えて施設の様子を記録したDVDがついており、統合失調症の患者が見ている世界がよく分かる内容となっています。
amazonや”ハーモニー”さんのHPから買うことも出来るので、興味のあるかたは一度お手にとって見てはいかがでしょうか。
イベントの開催も
“ハーモニー”さんは、この幻聴妄想かるたを軸に、アーティストともコラボレーション活動をしています。2018年2月には世田谷区の豪徳寺において、詩人の上田假奈代さんをゲストとしてお招きした、かるた大会とワークショップを行う予定だそうです。残念ながらすでに会場は満員だそうですが、春には新しい幻聴妄想かるた3(仮)が発売されるそうなので、そちらへの期待も膨らむばかりです。
参考文献
幻聴妄想かるた・・・心の病、遊びで理解して
https://yomidr.yomiuri.co.jp
謎の若松組が換気扇から出現、突然ニワトリになった家族・・・統合失調症の闘病体験を「幻聴妄想かるた」に
https://www.bengo4.com