マスクが心のバリアになっています。

暮らし

出典:Photo by visuals on Unsplash

コロナ禍もほんのわずかながら、差し込む光がみえてきたような気がします。

そんなおり、マスクを着用することがおおよその場合で個人の自由となりました。

もちろん感染リスクなどを考慮すればマスクを着用した方がいいと、個人的には感じます。

それはさておき、マスクというものは感染症のリスクから身を守ってくれるだけのものではないのです。

心のバリア

わたしはコロナ禍以前より、外出時はずっとマスクを着用していました。

衛生面からの観点ではなく、精神面の安定のためです。

もとより対人が苦手で、人の目を見て話すことや自分の顔をしっかり見て話されることがあまり好きではありませんでした。

そんな人間がコンビニでアルバイトをしていたのも少しおかしな話ですが、バイト中もずっとマスクでした。

マスクをすることで、対面した方と自分の間に1枚の壁ができたような感覚になり、落ち着いて話すことができたのです。

パーソナルエリア

人間にはパーソナルエリアというものがあります。

「これ以上は人が入ってきたらしんどいなあ」という距離のようなものです。

わたしはこのパーソナルエリアに侵入されるのがとても苦手で、すぐにパニック発作のようなものになってしまいます。

ですが、マスクはその範囲をグッと狭めてくれるもので、他人が近くにきても平気になるのです。

大好きなテレビゲーム的な表現だと「無敵」になったような気がします。

それぞれの空間

大手ラーメンチェーンの「一蘭」では「味集中カウンター」というシステムを採用しています。

これはラーメンを食べる場所が個人ごとにしきられており、注文した商品もカウンターの前にある暖簾を開けて、見えない店員さんが運んでくれます。

このシステムが非常に好評で、普段ラーメン店にひとりで入ることに抵抗がある女性や芸能人の方にも大人気となっています。

これもパーソナルエリアを大事にしたアイディアだと思います。

他にも昨今では、おひとり様専用のカラオケボックスや焼肉店など、自分だけの空間を満喫するコンテンツが増えてきているようです。

こういった社会の環境の変化は、パニック障害を抱えたわたしのような存在にもありがたいものだなと感じるので、どんどん増えていってほしいものです。

おわりに

人間が踏み込まれたくないエリアには物理的な距離だけでなく、精神的なものも大いにあります。

人それぞれ抱えている悩みや適切な距離感が違うので難しいことですが、わたしのようにマスク1枚あれば無敵になれる人もいます。

でも本当は、マスク無しで、ありのままの笑顔で外に出たいものです。

新井 一生

新井 一生

社会人になってからパニック障害、統合失調症などを患った精神障害者。
精神病になってからも沢山の失敗を経験しながら、なんとか生きている。
好きなものはゲーム。

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