パラリンピック・トライアスロン編~パラトライアスロンのルールは?
スポーツオリンピックにおいてトライアスロンは、水泳1.5㎞、自転車40㎞、マラソン10㎞で競技が行われます。パラリンピックの場合は、水泳0.75㎞、自転車20㎞、マラソン5㎞とオリンピックの半分の距離で競技が行われます。
また、障害の種類と程度でクラス分けがされ、そのクラスごとに競技を行い順位を競います。障害の種類によって、大きく「シッティング(座位)」「スタンディング(立位)」「ブラインド(視覚障害)」の3つに分けられます。
パラトライアスロン独自のルール
シッティング(座位)・・・両足に障害がある選手が該当します。自転車のパートではハンドバイク、マラソンのパートでは競技用車いすを使用します。
スタンディング(立位)・・・四肢の切断や麻痺のある選手が該当します。自転車の改造や、義手、義足の着用が許されます。自転車の改造は、安全が保たれ推進力を助長しない範囲で認められます。
ブラインド(視覚障害)・・・視覚障害のある選手が該当し、「ガイドランナー」と呼ばれる選手と同性の並走者1名が、レース全体を通して並走します。水泳とマラソンのパートでは両者はガイドロープで繋がり、自転車のパートではタンデムバイクを使用してガイドが前に乗ります。選手はガイドランナーの声や気配、ガイドロープによって、進むべき方向などを判断します。
影の立役者「ハンドラー」「ガイドランナー」
比較的障害が重い選手は、水泳から自転車、自転車からマラソンへの移り変わる過程において着替えなど、支援を受けることができます。この支援する人を「ハンドラー(公認支援者)」と呼びます。
視覚障害者は同性の「ガイドランナー」がレースを補助します。ガイドランナーは視覚障害の選手と並走し、「選手の目」になることで安全にコースを導きます。ガイドは普段から選手と同じ練習をこなしており、お互い理解することでコンビネーションを磨きます。
第4の種目「トランジション」
水泳が終わりウェットスーツを脱ぎ、自転車へ乗り換える。そういった次の種目への準備を「トランジション」と呼びます。その中でも水泳から自転車に移る際にサポートする「スイムイグジットアシスタント(SEA)」と呼ばれる人たちは、水泳が終わった選手を水から引き揚げ、トランジションエリアへの移動をサポートします。準備の時間も合計タイムに加算されるため「トランジション」はトライアスロンの第4の種目とも呼ばれています。
直接競技に参加する選手だけでなく、選手をサポートするハンドラーやガイドにも注目して観戦してみて下さい。
参考文献
【日本パラリンピック委員会トライアスロン】
https://www.jsad.or.jp
【世界で信頼を集めるチーム力。パラトライアスロンのサポート役とは?】
https://smt.docomo.ne.jp/
身体障害