パラリンピック・車いすテニス編~車いすテニスのルールは?
スポーツ東京パラリンピックの競技種目の車いすテニスを紹介します。通常のテニスとルールもコートもほとんど同じ車いすテニスですが、「車いす」を使用すること以外にも違いがあります。競技概要やクラス分けなどを紹介させて頂きます。
車いすテニスのクラス分けとクァードとは
クラス分けは、男子・女子・クァード(男女混合)でそれぞれシングルスとダブルスがあります。
クァードとは、下肢に加え腕部にも障害を持つ選手のクラスのことを言います。クァードは四肢麻痺という意味で、このクラスでは腕の筋力が弱い選手もいるため、ラケットと手をテーピングで固定すること、電動車いすの使用が認められています。障害で体温調節が困難な選手もいるため、トーナメントではクァード選手に日よけや氷入りのバケツを準備することが義務つけられています。また、クァードでは男女混合で試合が行われるのも特徴です。
車いすテニスのルール
車いすテニスは、競技用の車いすを使用しなければなりません。車輪は八の字(はのじ)についているため、激しいプレーをしても倒れないようになっています。また、素早く向きを変えてボールを打ち返すことができるよう、小さなキャスターがついています。その他にはシートの高さや厚さ、タイヤの角度など選手の体格に合わせて、オーダーメイドされています。
通常のテニスは1バウンドで打ち返しますが、車いすテニスは相手の球を打ち返す前に2バウントまで認められています。地面に3バウントする前に打ち返さなければいけません。1バウント目がコートに入っていれば、2バウント目はコートの外でも打ち返せます。また、サービスを始める直前は、車いすが静止していなくてはならないのです。
車いすならではのプレースタイル
車いすの操作で難しいのは方向転換です。例をあげると車いすが右を向いて動いている状態から左側に向かって動き出すのは、車いすの特性上、タイヤの向きを変えなければいけないのでなかなかスムーズにいきません。しかし、ボールは左右自在に飛んできます。それを車いすで対処するのは至難の業と言えます。ラリーの中で数手先の試合展開を読み合う、詰め将棋のような頭脳戦が繰り広げられます。
世界から注目されている国枝慎吾選手
グランドスラム(四大大会制覇)を達成している国枝慎吾選手は、スポーツ功労者文部科学大臣顕彰受賞しており、東京パラリンピックでも金メダルの期待がかかっています。また、史上最高のテニスプレーヤーと呼ばれるロジャー・フェデラー選手からも「国枝を尊敬している」と言われています。
一般社団法人日本車いすテニス協会のサイトで、競技ルールや国内大会の案内などが記載されています。興味のある方は、一度のぞいてみてはいかがでしょうか?
【ウィキペディア 車いすテニス】
https://ja.wikipedia.org/
【TOKYO 2020】
https://tokyo2020.org/jp/
【一般社団法人日本車いすテニス協会】
http://jwta.jp/
身体障害