アンガーマネジメントとの出会い
暮らし出典:Photo by Julien L on Unsplash
みなさんはアンガーマネジメントをご存知ですか?
アンガーマネジメントは怒りの感情と上手に向き合うための心理教育や、心理トレーニングのことを指します。怒る必要のないときに抑えることで「どうして、あのとき怒ってしまったのだろう」と後悔しないで済むのです。
怒りの沸点の違い
家族や友人たち、就労移行支援の利用者同士で話しているときに、気がついたことがありました。
それは人によって怒る出来事や怒りの強さが、ほとんど一致しないことです。
私は「自分の陰口をいわれる」「手伝った家事ができていないと指摘される」「大股で電車のいすに座る人」などに関しては、怒ることはあまりないのですが「好きな友だちの悪口をいう」「約束を無断で破る」といった行為に関しては、激昂することさえあります。
色々と突き詰めていくうちに、私の怒りやすいポイントが理解できました。「好きなものを貶められる」「自分のルールを破られる」と怒りが強く出現する傾向が分かったのです。
こうして「自分が何に対して怒りやすいか」ということを知るのも、怒りをコントロールするために必要なことです。
怒りの対処方法
自分の怒りやすいポイントを発見できたら、次は具体的に対処していきます。私が学んだ対処方法は3つあります。
1つ目は、怒る出来事のもとになってしまった考えかたを直すことです。
例えば、遊ぶ約束をしていた友だちが、待ち合わせ時間になっても現れず、連絡もないまま遅れてやってきた場合、あなたはどう思いますか?
「なんで連絡をくれなかったのだろう。私と遊びたくなかったのかな?」と考えるときと「連絡もできないほど、体調が悪いのかな?」と考えるときでは、怒りの感情は後者のほうが少なくなります。こうして物事の認知を修正することで、感情をある程度コントロールできるのです。ただ、考え方を変えるのはなかなか難しいので、気長にやっていく必要があります。
2つ目は、怒りが今にも爆発しそうなときに使える方法で「6秒ルール」というものです。
怒りの感情がでた際、怒りのピークは6秒で終わることから、6秒かぞえることで冷静さを取り戻し、怒りを抑えることが可能になる手段です。そのあいだに怒りの点数を10段階評価で点数化すると「自分はかなり怒っているな」「案外怒っていないかもな」と冷静に考えることができます。
3つ目は、相手や自分を尊重しながら、自分の気持ちを素直に伝えることです。専門的な言葉で「アサーティブ」と表現します。
1つ目で例に出した「遊ぶ約束をしていた友だちが、待ち合わせ時間になっても現れず、連絡もないまま遅れてやってきた」とき、あなたは友だちになんて声をかけるでしょうか?
「遅い。連絡して!」であれば自分の意見を素直に伝えることはできていますが、相手を尊重していない伝え方になります。
友だちに何も声をかけないときは、自分の意見を表現できず自分を尊重できていないことになります。
「連絡がなかったから、私は心配だったよ」と伝えると「私は~」と自分の気持ちを素直に伝えたうえで、相手を尊重することができています。"相手を尊重する"という言葉は少し難しいので、別の言葉に直すなら"相手を不快にさせないこと"です。
怒りをコントロールできたら
怒りをコントロールできると「人間関係を円滑にできる」「自分の一時的な気持ちに振り回されなくなる」など、もっと楽に生きられます。
私も以前と比べて怒る頻度は少なくなりました。もともと怒る人間ではないのですが、怒ってしまったときは周りが手をつけられなくなるほどだったのです。今では、一呼吸おいて冷静になったうえで、怒るか怒らないかを自分で決めることができています。
つい、うっかり怒ってしまうという方はぜひ1度調べて実践してみてください。
参考文献
【アンガーマネジメント協会:アンガーマネジメントとは】
https://www.angermanagement.co.jp/
【四国電力グループ一言コラム:アンガーマネジメントの対処法】
https://www.yonden.co.jp/cnt_landl/
【harutakaコラム:アサーションについて】
https://harutaka.jp/