映画『みんな生きている〜二つ目の誕生日〜』両沢和幸監督と主演樋口大悟さんが舞台挨拶。白血病当事者の俳優が主演
その他の障害・病気 エンタメ映画『みんな生きている〜二つ目の誕生日〜』主演の樋口大悟さん(中)、両沢和幸監督(右)、榎本桜プロデューサー(左)
4月15日から映画『みんな生きている〜二つ目の誕生日〜』が大阪のシネ・ヌーヴォで公開され、両沢和幸監督と主演の樋口大悟さんが舞台挨拶を行いました。
この映画は、主人公が空手の講師をしながら、白血病に倒れ、骨髄移植をしなければ助からない状況に直面するストーリーです。彼を救えるのは、遠く新潟県糸魚川に住む女性だけであり、彼女の家族の反対もある中、物語が展開されます。25歳の時に急性骨髄性白血病と診断され、闘病、骨髄移植を実際に経験した俳優の樋口さんがこの作品を企画し、主人公を演じています。
(C)2022「みんな生きている 二つ目の誕生日」製作プロジェクト
映画館はたくさんの観客で埋め尽くされ、中には白血病で闘病中の方の姿もありました。上映後の感動に浸る中、舞台挨拶が行われ、映画を制作した思いやクラウドファンディングで支援を募り、構想から公開まで5年かかった苦労が語られました。
両沢監督は、「ドナー側の人が決断してくれないと助からない。ドナー経験のある方ともお会いし、ドナー側も描くのが大事だと思って、両面を描いて作りました」と述べました。
主演の樋口さんは、関西在住の同世代の女性がドナーであったことに触れ、「個人を明かさず、移植してから1年以内に手紙1往復(現在は2往復)のみしかできず、実際に出会わない関係なのですが、どこかで見てくれたらいいなと思っています。他のドナーの方々にも、きっと自分が提供した方が元気でいると思ってほしいなと思っています」と語りました。友人役で出演し、プロデューサーも務める榎本桜さんも舞台挨拶の進行役として登壇され、「どこかにいるドナーさんに感謝が届くのじゃないかという思いで全国いろいろ回らせていただいている」と主演の樋口さんと涙ぐむ場面もありました。
(C)2022「みんな生きている 二つ目の誕生日」製作プロジェクト
舞台挨拶の最後に両沢監督は「ドナーになった人がこの映画をどこかの映画館で見てくれるんじゃないかと想定して、観客席のドナーの方に向けた演出をしました。ドナーになった人たちに届くよう多くの観客の方に見ていただきたい」と述べ、樋口さんは「一つでも多くの命につながってほしいなと思って作りました。白血病で亡くなった方をたくさん見てきましたし、今苦しんでいる方もいっぱい知っています。そんな方の勇気や希望になったり、骨髄バンクのことを知ってもらえたら嬉しく思います」とメッセージを送りました。
映画『みんな生きている〜二つ目の誕生日〜』は、家族、友人、医療従事者との関わりをリアルに描きながら、命の尊さを伝えると同時に骨髄移植に関する現実的な問題にも切り込んだ感動的な作品です。同作品は、大阪のシネ・ヌーヴォで4月28日まで、京都みなみ会館では4月20日まで公開され、その他全国各地の映画館でも公開される予定です。詳しくは劇場情報をご覧ください。
(公式サイト・劇場情報)https://www.min-iki.com/theater_info.html
映画『みんな生きている〜二つ目の誕生日〜』公式サイト
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