パラリンピック・射撃編~パラ射撃のルールは?

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パラリンピックの射撃は、肢体不自由の選手を対象に行われます。ライフルやピストルで遠方に固定された円状の的を撃ち、その正確性を競います。撃ち抜いた位置によって点数が与えられ、制限時間内に規定の弾数の射撃を連続して行い、合計得点によって勝敗が決まる競技です。筆者のライフルでの実弾射撃と空気銃での射撃の感覚の違いなど経験を交えて紹介させて頂きます。

パラリンピック射撃のクラス分け

クラス分けが、選手の障がいの程度でなく、上肢(手や腕)で銃を保持できるかどうかが基準となるのがパラリンピックの射撃の特徴です。SH1(上肢で銃を保持できる)と、SH2(上肢では保持できず、支持スタンドを使う)の2クラスに分けられます。

競技種目は銃の種類や的までの距離、撃つ姿勢などを組み合わせた、13種目があり、それぞれ男女別、男女混合などで競います。

パラリンピック射撃で使用する銃の説明

ライフル、ピストルとも火薬を使用する銃と、空気で発射する空気銃の2種類があります。ライフルの紹介からさせて頂きます。

ライフル(火薬銃)は、火薬の力で直径5.6mmの鉛製の弾を発射します。弾の形状は先端が丸みを帯びた弾を使用します。重さは6~7㎏くらいです。火薬銃を使用する弾丸は、使用するライフルとピストルの弾は直径5.6mmです。パラリンピックとオリンピックの射撃競技に使う弾は音も反動も一番小さいタイプの弾です。

エアライフル(空気銃)のは空気の圧力で直径4.5mmの鉛製の弾、直径が4.5mmの鼓(つづみ)のような形の弾を使用します。先端が尖っていないので、空気抵抗を考えて射撃する必要があります。銃の重さは5㎏前後です。

どちらの銃も選手の姿勢に合わせることができるよう、調整可能になっています。上肢障害がある選手は、スタンドを使用することができます。

ピストル(火薬銃)のは、25m と50m種目に使われます。火薬の力で直径5.6mmの鉛製の弾を発射します。重さは1㎏くらいです。通常のピストルより銃身が長く、手の形に合わせたグリップ(握り)が特徴的です

ピストル(空気銃)は10mの距離で空気の圧力で直径4.5mmの鉛製の弾を発射します。重さは1㎏くらいです。エアピストルは直径が4.5mmの鼓(つづみ)のような形の弾を使用します。

3つの射撃姿勢

パラリンピックで行われる射撃競技の姿勢を説明します。

伏射(ふくしゃ)・・・身体を床に伏せた状態で射撃することを伏射と言います。車いすの場合は、車いすに取り付けたテーブルを床とみなし、テーブルに両肘を乗せることで姿勢をとります。最も安定した姿勢です。

膝射(しっしゃ)・・・しゃがんだ姿勢で撃つのが膝射(しっしゃ)。銃を支える方の肘を膝の上にのせることで比較的安定した姿勢が取りやすくなります。車いすの選手の場合、身体は車いすに座ったままですが、片肘がのるだけのサイズの台を膝に見立てて、銃を支える方の肘のみを台の上に置いて射撃をします。伏射に比べると安定性は欠けます。

立射(りっしゃ)・・・立った状態で銃を構える姿勢が立射。銃を支えた腕を自分の身体で銃を支えるため、最も安定しない撃ち方と言えます。車いすの場合は左右どちらの肘も車いすの背もたれや自分の脚などにあてることなく、両腕で銃を保持して撃ちます。

パラリンピック射撃競技の流れ

その種目に出場する選手が一堂に並び、決められた弾数を決められた時間内に撃ちます。その合計得点で順位が決められ、上位8選手のみがファイナルに進みます。ファイナルステージでは、種目によって異なりますが、弾数が進むにつれて点数の低い選手から脱落していきます。残った選手にはどんどんとプレッシャーがかかっていきます。最後まで残って、高得点をあげ続けた選手の優勝となります。

空気銃と火薬銃の違い

空気銃と火薬銃の違いは、射撃後の反動の違いがあります。空気銃は射撃した後に反動が無い分、火薬銃と違い空気抵抗で推進力がかなり落ちます。真っすぐ射撃したつもりでもズレて当ります。この「ズレ」は練習を重ねないとなかなか掴めません。

私自身の経験上、火薬銃の場合は、射撃した後に反動があります。引き金を絞って射撃した後に跳ね上がった銃本体が、元の位置に戻っていれば「当たった」という手応えを感じることができます。

「引き金の遊びをギリギリまで絞り、呼吸を整え、ゆっくり息を吸ってから、ゆっくり息を吐きながら引き金を引く」ことで命中率が高まります。逆に一気に引き金を引くとガク引きといい、ほぼ狙った的に当たりません。己の集中力と日頃の練習が全ての競技と言えます。

日本では空気銃でも警察の許可が必要になり、練習場も少ないのであまり注目されない競技です。しかし、性別や年齢に関係なく競える競技ですので、東京パラリンピックで観戦してみてはいかかでしょうか?

参考文献

【TOKYO2020射撃】
https://tokyo2020.org/jp/

障害者ドットコムニュース編集部

障害者ドットコムニュース編集部

「福祉をもっとわかりやすく!使いやすく!楽しく!」をモットーに、
障害・病気をもつ方の仕事や暮らしに関する最新ニュースやコラムなどを発信していきます。
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