見世物路線で巨万の富を築いたメアリー・アン・ビーヴァンと、それに倣う現代ストリーマー達
暮らし
Photo by Jakob Owens on Unsplash
見世物小屋で生計を立てた人物にメアリー・アン・ビーヴァン(1874-1933)という人がいます。彼女は結婚して間もない32歳の頃に先端巨大症(アクロメガリー)を患い、顔面の変化や手先足先などの肥大化に苦しむようになりました。頭痛や視力低下、そして何より顔貌の変化による周囲の目線に苛まれるようになります。そのうえ40歳の頃に夫が脳卒中で急死してしまい、4人の子を女手一つで養わねばならなくなりました。
そこでメアリーが目を付けたのは「世界で最も醜い女性コンテスト」でした。優勝者は賞金だけでなくアメリカのサーカスとの契約もできるようで、これに一縷の望みを託したわけです。優勝したメアリーは約束通り、破格の好待遇でサーカス所属となって見世物小屋(フリークショー)へ出ることになります。売れっ子街道を歩み、46歳の頃には単身渡米して更なる稼ぎを得て、イギリスに残した4人の子らへ十分な養育費を還元し続けました。渡米してから2年で、現代の日本円にして9800万円ほど稼いでいたと言われています。
「世界で最も醜い顔」を見世物小屋で通じる資産に変え、4人の子を十分に養える収入を得たメアリー。その生涯収入の足下に及ばないながらも、彼女の生き様に倣わんとするストリーマー達が現代にもWeb上プラットフォームの片隅で息づいているようです。おかしな他人を曝すのではなく、自ら体を張って見世物路線でブランディングしYouTubeなどで配信するストリーマー達です。例えば、ただ食事しているだけの動画を撮ることで視聴者を獲得するなど。それは後天性の奇形に限らず、知的障害や発達障害も参入しています。
見世物小屋はもはや過去の遺物でしかなく、今更メアリーの真似をしたところで巨万の富など得られません。しかし、自ら見世物を買って出て小遣い稼ぎしようとするのは強かな生き方ではあります。尤も、採用されないから就労のしようがないという側面もあるでしょうが、自分の意志で自分を資本にしているのでれば殊更非難すべきものでもないでしょう。他人を無理やり資本にするのはさすがに駄目ですが。
ただ、見世物路線や自虐路線で売り出して稼ぐうえでどうしても無視できないのが、これらに影響されて「バカにしていいんだ!」と解釈する人々です。まるでアダルトビデオで勘違いを起こしたような手合いが、「愛あるいじり」と称して何をしでかすか。片親パンの前例がある以上、勘違いする子がどうしても不安要素になってきます。
参考サイト
美人看護師だったメアリーが「世界一醜い女性」となった理由とは
https://kusanomido.com


