パラリンピック・シッティングバレーボール編~シッティングバレーボールのルールは?
スポーツ エンタメ 身体障害皆さんは「シッティングバレーボール」を知っていますか?パラリンピックの競技について初めて聞く、または名前は知っているけれど詳しくは知らないという方もいらっしゃるのではないでしょうか? ここでは、2020年の東京パラリンピックをより楽しむことができるよう基本的なルールや通常のバレーボールとの相違点等を解説します。
シッティングバレーボールとは?
シッティングバレーボールは1956年にオランダで考案され、1980年にパラリンピックの正式科目となりました。日本では1992年にチームが結成されました。2012年のロンドンパラリンピックでは女子チームが7位入賞を果たしています。 その大きな特徴は、座ったまま床に上体(肩から臀部まで)の一部が常に地面に接触したまま行うバレーボールだということです。 競技の対象障害は、肢体不自由(下肢障害)です。障害の程度によって2つのクラス分けがされています。 選手は1チーム12名で構成し、そのうち6名がコートに出ます。障害が軽いSVⅡクラスの選手は12名中最大2名までで、コート上でプレーできるのはそのうち1名のみです。残りは障害が重いSVⅠクラスの選手で構成されます。
シッティングバレーボールの基本的なルール
◇1チーム6人でおしりを床につけたままボールを落とさないよう、手や腕でボールを打ち合います。 ◇サーブ・ブロック・アタックなどで立ち上がる、または飛び跳ねたりすると反則となり相手に得点が入ります。ただし、レシーブの場合だけは短時間臀部が床から離れることが認められています。 ◇25ポイントを先に取った方がセットを獲得し、5セットまで試合を続けることができ、先に3セットを取った方が勝利となります。ただし最終の第5セットのみ15点を先に取った方が先取した方が勝利です。ここは通常のバレーボールと同じです。
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/Main_Page通常のバレーボールとの違いは?
共通点 ・コート内の競技者は6名です。 ・1セット25点先取のラリーポイント制、5セットマッチで行われます。 ・サイドアウト(サーブ権の移動)するごとにポジションがローテーションします。 ・リベロ制(守備専門のプレイヤーの導入)が採用されています。 ・テクニカルタイムアウト(1~4セットの間で、どちらか一方のチームが8点または16点に達したとき、1分間のタイムアウト)があります。 ・ボールは公認のバレーボール球を使用します。
相違点 ・コートは一般のバレーボールコートより狭くサイドライン10m×エンドライン6m(※自陣のサイドラインは5m)です。 ・ネットの高さは座ったままでプレーできるよう男子は1.15m、女子は1.05mと低く設定されています。 ・臀部をコートから浮かせる「リフティング」は禁止です。 ・相手が打つサーブをブロックすることが認められています。
ここが見どころ!~東京パラリンピック
通常のバレーボールと違い選手がコート内を移動する際は足だけではなく手も使って動きます。その巧みな体捌きは圧巻の一言です。また、座ったままのプレーにも関わらず、スパイクの迫力は通常のバレーボールにも負けません。上半身を中心とした力強い攻防にこそ、このスポーツの真髄があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?シッティングバレーはパラリンピックなどの大会観戦はもちろん、健常者と障害者が一緒に楽しめるスポーツでもあります。この記事をご覧になって、少しでも魅力が伝われば幸いです。
参考文献
【初めてでもすぐわかる!バレーボール用語集】
https://volleyballsupport.com
【かんたん!シッティングバレーボールガイド】
https://www.jsad.or.jp/about/referenceroom.html
【シッティングバレーボール】
http://www.jsva.info/
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