軽度知的障がい者~羞恥心からの嘘

知的障害

出典:Photo by visuals on Unsplash

私は軽度知的障がいがあり、その恥ずかしさから、ずっと罪悪感を持ちながらも、周りの人に嘘をついて生きてきました。  

自分を守るための嘘

大学生になってからは、今までよりうまくいかないことが増え、知らないうちに、友人にも「自分を守るための嘘」をつくようになってしまったのです。

たとえば、周りは大学に通いながらアルバイトもし、教習所も通い、友人や彼氏と放課後に遊んだりしていました。

その一方で、私は毎日通学するのも一苦労で、アルバイトをする余裕など到底なかったのですが、友人には「実家の仕事を手伝っている」と嘘をついていたのです。

2回生の後期からは余裕ができ、週に1度だけですが、アルバイトをすることができました。しかし、それからもアルバイトを転々とし、最終的にはお小遣い稼ぎ程度の趣味や部活に力を入れていました。

学生は部活や野外活動に力を入れてをいれば、周りにとやかくいわれることはないので、助かっていました。    

直せない嘘

社会人になってからは1か月で退職してしまい、ますます自分と他人を比較し、ダメな自分に苦しんでいました。どのアルバイトを経験しても上手くいかず、また「実家の仕事を手伝っている」と嘘で取り繕っていました。

友人とも共通の話題や経験も減っていき、会って近況報告をするのがツラくなっていったのです。    

人生は人それぞれ

10代、20代のころは、周りに合わせようと必死で空気を読んで、自分を取り繕っていました。現在もそれは変わりませんが、事業所に通い、家事を手伝い、趣味を楽しんだりと、少しずつ自分らしい道を歩けるようになっています。

まだ自分の障がいのことは、カミングアウトできずにいますが、病院や役所、事業所、相談支援員の方などには少しずつ話をできています。

嘘は人を傷付け信用をなくすことにもなるので、これからはできるだけ周りと比べずに、自分のできることを一生懸命取り組んでいきたいです。   

ねこまんま

ねこまんま

知的障がい者ですが大卒で地下アイドルをしていました。現在も配信で音楽活動をしています。見た目では理解されにくい軽度知的障がい者や福祉の支援を受けることが困難な境界知能の人でも夢を持っていきいきと過ごせる社会になればと願っています。

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