軽度知的障がい者~羞恥心からの嘘
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私は軽度知的障がいがあり、その恥ずかしさから、ずっと罪悪感を持ちながらも、周りの人に嘘をついて生きてきました。
自分を守るための嘘
大学生になってからは、今までよりうまくいかないことが増え、知らないうちに、友人にも「自分を守るための嘘」をつくようになってしまったのです。
たとえば、周りは大学に通いながらアルバイトもし、教習所も通い、友人や彼氏と放課後に遊んだりしていました。
その一方で、私は毎日通学するのも一苦労で、アルバイトをする余裕など到底なかったのですが、友人には「実家の仕事を手伝っている」と嘘をついていたのです。
2回生の後期からは余裕ができ、週に1度だけですが、アルバイトをすることができました。しかし、それからもアルバイトを転々とし、最終的にはお小遣い稼ぎ程度の趣味や部活に力を入れていました。
学生は部活や野外活動に力を入れてをいれば、周りにとやかくいわれることはないので、助かっていました。
直せない嘘
社会人になってからは1か月で退職してしまい、ますます自分と他人を比較し、ダメな自分に苦しんでいました。どのアルバイトを経験しても上手くいかず、また「実家の仕事を手伝っている」と嘘で取り繕っていました。
友人とも共通の話題や経験も減っていき、会って近況報告をするのがツラくなっていったのです。
人生は人それぞれ
10代、20代のころは、周りに合わせようと必死で空気を読んで、自分を取り繕っていました。現在もそれは変わりませんが、事業所に通い、家事を手伝い、趣味を楽しんだりと、少しずつ自分らしい道を歩けるようになっています。
まだ自分の障がいのことは、カミングアウトできずにいますが、病院や役所、事業所、相談支援員の方などには少しずつ話をできています。
嘘は人を傷付け信用をなくすことにもなるので、これからはできるだけ周りと比べずに、自分のできることを一生懸命取り組んでいきたいです。
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