LDの私が苦手な事に無理なく挑戦できた話
暮らし 発達障害誰にでも苦手な物や不得意な物があると思います。私はそういったものを無理に頑張るべきではないと考えています。しかし、人によっては、苦手な物を克服したいと考えている人もいると思います。そこで、私の経験を例に挙げ、苦手な事に無理なく挑戦する方法を紹介しようと思います。
文字が書けないということ
私はLDという障害を持っており、その中でも書難という障害特性を持っています。その為、私は文字を書くことが非常に苦手です。どのくらい苦手かといいますと、市役所で転出届を書くのに2時間近くかかるほど文字を書くことが苦手です。
文字が書けない、見たくもない!
「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」と言いますが、苦手な物があるとそれに関係した別の物にも苦手意識を持ってしまいます。私の場合は文字を書くことが苦手ですが、文字を書くことが苦手だと、必然的に言葉に対して苦手意識が芽生えます。幼い頃、私は文字が書けないことがコンプレックスで、活字を見ることにさえ嫌悪感を覚えていました。
しかし、そんな活字嫌いの子供だった私が、今では本を読むことが大好きで、本棚の底が抜けるほどに沢山の本に囲まれて生活しています。なぜそこまで変わることが出来たのでしょうか?
書けないけど読みたい
転機が訪れたのは、昆虫図鑑との出会いでした。当時の私は虫が大好きで、外で遊ぶたびに何かしらの虫を捕まえてきていました。最初は捕まえた虫の名前を両親や周りの大人たちに聞いていたのですが、余りにしつこく聞いたらしく「これで調べなさい。」と昆虫図鑑を与えられました。最初は図鑑を開きたくもなかったのですが、大人が誰も相手にしてくれなかったので仕方なく図鑑を開くようになりました。捕まえた虫と図鑑の写真を見比べて虫の名前を調べていくうちに、だんだんそこに書かれた虫の生態などの内容にも惹かれていくようになりました。そのうち、昆虫図鑑以外の図鑑にも興味を示し、恐竜図鑑や、植物図鑑や百科事典なども読むようになりました。次第に図鑑の類以外にも児童文学なども読むようになり、そして小学校に上がるころには国語辞典を愛読するほどの立派な本の虫に育ちました。
好きな物を入り口に苦手な物に挑戦しよう
活字嫌いだった幼少期の私は、大好きな虫を通じて本を読む楽しさに目覚めました。この経験から、大好きな物を入り口にすることで、苦手な物の敷居がほんの少し低くなって、無理なく始めることができると私は考えるようになりました。苦手な物に挑戦することはとても大変な事です。しかし、その大変さは大好きな物が幾分か緩和してくれます。そして、そのうち私のように苦手な物が大好きな物の仲間入りしている事もあります。
皆さんも大好きな何かを足掛かりにして、苦手な物に挑戦してみてはいかがでしょうか。きっと楽しい世界が待っていると思いますよ。
学習障害(LD)