軽率なミスの対処法、ミスをなくす前にできること(『発達障がい~神からの贈り物~』第48回)
発達障害出典:Photo by Priscilla Du Preez on Unsplash
『発達障がい ~神からの贈り物~』 第48回 <毎月10日連載>
今回のコラムで48話目、とうとうまる4年が経過したことになります。こんな私の言いっ放しコラムに長らくお付き合い頂き感謝以外の言葉が浮かびません。今後も更に言いっ放す次第にてよろしくお付き合い下さりませ。
さて、今回のテーマは『軽率なミス』について。多くの発達障害者がこれによって苦しんでいるでしょう。私自身もそうでした。
おこがましい表現ですが、私自身の能力が高いと長い間思い込んでおり、実際に学業に於いてもあまり苦にすることがなかったので、そんな自分が何故こんなことをやらかすのか、と落ち込んだり、周りからも「何故そんなにできる人がそんな失敗をするのか」と疑問に思われることも多かった。今思い返せば、自他ともに『できる』という思い込みがハードルを高めて悪循環に陥ってただけのように思いますが…。
という訳で前置きが非常に長くなったが、今回はそれらの対処法についてお話します。
『勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし』、野球界の智将、野村克也が愛弟子たちに諭した言葉として有名な台詞です。どんな些細なミスでも原因は存在し、それを極めていくことで選手としても人としても成長できる、そんな風に諭していたそうです。
しかし、原因を探っていくのは果てしなく時間がかかる作業。いくら注意していてもミスは起きる。それ以上に注意しろと言われても、既に注意していたのだから無理がある。
なので、まずは自分の何かが原因でミスが起きているということを受け入れる、これが対処の第一歩。残念なことに、物や人、周囲の状況などに責任転嫁しようとする人を多く見るが、自身の成長にも周りからの信頼を得るにも全く意味をなさない。
そして、ミスは必ず起きるという前提で事に当たる。周りからの協力が得られるならチェックしてもらったり、互いにチェックし合ったりもよし。『自身はケアレスミスが多い。』と先に伝えておき、ハードル下げておくこともベター。自身の能力をより大きく見せようと自身の能力以上のことをするときにミスは特に多発する。自身の等身大を知るという努力もとても役立つと思います。
そして次に他人のミスに寛容になること。多人のミスを責めたり見下したりする人ほど自身がミスを犯したときに隠しがちになってしまい、余計な大ごとになりやすい。「誰だってミスはする。今からやり直そう。手伝ってあげるよ。」こんな風に普段から言える人は、ミスを起こしても周りに助けられやすい。こういう人はミスへの怯えが小さくなり、心に余裕が持てることから不必要なミスとも疎遠になったりする。
以上が簡単な対処法。次回のコラムでは、原因にアプローチしながら、究極の対処法についてお話しようかと思います。
しかししかし、脳内が超多動で言いっ放しで言った後は次の話題にばかりに気を取られる私なので、『ちゃんと覚えていれば』という前提を加えておいてください。こんな拙い私のミスに寛容におなりくださいませ。
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