究極のアンガーマネジメント 第1回《人は何故怒りを感じるのか?》(『発達障がい~神からの贈り物~』第51回)
発達障害出典:Photo by Priscilla Du Preez on Unsplash
『発達障がい ~神からの贈り物~』 第51回 <毎月10日連載>
ネット上などでで時々見かけるキーワード『アンガーマネジメント』。精神障害、発達障害などの分野だけでなく、社会人のスキルアップなどでも見かけますよね。私自身も自分の感情に振り回された若い時代は、何故こうも私の心は許せないのかと何度も憤りを感じたものです。(許せない自分に憤慨するなんで欠片もマネジメントできてませんよね、笑)
さて、ライフハックなどのウェブページで見かけたり、アンガーマネジメントの講座を受けた人たちから聞く内容は私にとってはどれも浅はかなものばかり。先生ヅラして偉そうにする姿に呆れるばかり。なので、今回は私自身も先生ヅラして私が見つけたアンガーマネジメントについて数回に分けてお話ししようと思います。
まず結論から申し上げて私にとってのアンガーマネジメントとは『怒りへの感謝』そのものです。
人には喜怒哀楽という感情が存在します。人だけでなく犬や猫、イルカなど高等と言われるな動物にも感情は存在するようです。私には人に飼われているインコのような鳥類にさえ私達とほぼ同等の感情を擁していることが感じられます。
つまり感情というものは即ち脳の進化の度合いが高いということ。喜びや楽しさという一般的に正の感情だけでなく哀しみや怒りのような負の感情も人間にとって必要だから勝ち得て来たのではないでしょうか?
私はよく自助会で話す言葉があります。ここでもそれを紹介します。ーなぜ人は苦しみや辛さ、悲しみという負の感情を感じるのか?できれば誰だってそんな感情と無関係な生活を贈りたいと願うでしょう。しかし、身体や心の痛みを知らない者が人に優しく接することができるでしょうか、心の中に強い芯を育てられるでしょうか?一般的に負の感情と思われるものは乗り越えてその人の糧となるものではないでしょうか?ー
きっと怒りというものも同様の性格を持つものではないででょうか?火事場の馬鹿力なんて言うものはそこから生まれるものではないでしょうか?絶体絶命の状況を脱する最も頼り甲斐のある力は怒りの賜物、私にはそう思えます。
よく切れる包丁は料理を安易にさせてくれるものです。しかしそれを街中で無差別に振り回せば…、怒りの感情と言うものもきっと同じではないでしょうか?
ほとんどのアンガーマネジメントというものは残念ながら怒り自体を否定してしまっているようです。周りから人格を否定し続けられたらどうなるでしょう?きっと自身を肯定したいと言う気持ちが徐々につのりやがて爆発してしまうと思いませんか?私達の心の中の怒りも否定され続けるといつしか暴発してしまうようです。多くのアンガーマネジメント講座は怒りの暴発への導火線をショートカットさせているだけかもしれません。
かと言って、いつもいつも怒りを顕にしていては社会生活は成り立ちません。そう、社会生活と言うものと怒りがあまり相性が良くないだけなのです。今回はこのあたりにして、次回は実際のマネジメントをしていくための怒りの根源についてお話ししようと思います。
あなたの怒りの感情はあなたにとって時に必要なものなのです。決して怒り自体を消し去ろうとしないでください。きっと逆効果になることでしょうから。
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