パニック障害でも旅行好きな話〜HSPと、ともに。<vol.60>
その他の障害・病気 暮らしHSPと、ともに。vol.60 <毎月1日連載>
私は、HSPや発達障害の二次障害で、パニック障害になりました。発症した頃は、やはり電車や飛行機が怖くなって、もう二度と旅行などできないんじゃないかと思っていました。旅行が大好きなので、かなり辛かったです。ですが、阪神大震災の翌年の3月にパニック障害を発症してから、心療内科で薬を処方してもらって体調が良くなってきた8月には、大好きな岩手に旅行していました。岩手にどうしても行きたい気持ちが強かったのです。薬を飲むと、電車は乗れるようになりました。新大阪から花巻に新幹線で行けた時は本当に嬉しく、頑張って良かったと思いました。
8月は誕生日もあり、父がプレゼントで一緒に行ってくれました。子どもの頃に父が、私と弟が寝る前に読んでくれた本の中に、宮沢賢治の童話がありました。大変気に入り、いつか岩手に行ってみたくて一度、友達と訪れたことがありました。
宮沢賢治の生まれ育った花巻の景色や記念館、レストランの山猫軒、小岩井農場ではSLの車両をホテルにした所にも泊まりました。農場で迎えた朝は空気が清々しくて最高の気分でした。少し離れた遠野は、昔話や座敷童子、河童などが有名で、築200年の茅葺き屋根の宿にも泊まり、囲炉裏を囲んでご飯を食べたり、こんな温かい人たちと大自然に癒されたら病気も良くなるなと思いました。父は高原で大好きな乗馬も楽しみ、私も馬と触れ合ってとても可愛くて癒されたし、頑張って来て良かったと心から思いました。父も岩手がとても気に入り、冬もまた2人で訪れて、小岩井農場ではソリをしたり雪景色を楽しみました。また、乗馬クラブの仲間を連れて行き、みんなが楽しみ喜ばれたそうです。
2011年3月の東日本大震災で大きな被害のあった場所を中心に、2016年8月、再び夫と訪れました。被害の悲惨さにだんだん見ていられなくなり、精神状態も悪くなってきたので被災地を周るのはやめました。地元の方々とお話しする機会に恵まれたことはとても感謝でした。観光に切り替えたら元気になるかなと思い、宮沢賢治童話村のライトアップや大好きな小岩井農場、レストランの山猫軒などいろいろ行って楽しみました。なんでこんなに岩手が好きなのかは不思議になります。
次に好きなのは、軽井沢&清里です。私はセットで行きます。やはり自然豊かなところが大好きで癒されます。自然の中に、ギャラリーや可愛いお店がたくさんあるところも気に入っています。それとミルクが大好きなので、牧場でソフトクリームなど乳製品が食べられるのも良いです。
動物に会えるのも可愛くて癒されます。夜は星もたくさん見えて、びっくりするくらい綺麗です。岩手もですが、地元の方がとても親切で、お店で食事をしたら帰りに、お土産をたくさんいただいたこともあります。特にフルーツなどの美味しいものがあるのも魅力で、ぶどうや桃、りんごのジュースやジャムなどお土産を買うのも楽しみです。
そして昔から、数えきれないくらい行くのが京都です。私は、発達障害のこだわりが強い特徴のせいかわかりませんが、お気に入りのところに何度も行くのが好きです。子どもの頃、家族で良く京都に行ったのも影響しています。父の大学が京都なのでとても詳しく、植物園や公園やお寺や食事などに連れて行ってくれました。父は、音楽の聞ける喫茶店によく通っていたそうです。私が京都で一番お気に入りなのは、フランソワ喫茶室です。レトロな雰囲気が大好きで、タイムスリップした気分になるし、素敵な絵やクラシック音楽が流れているところや、店員さんの制服も可愛いくて大好きです。私は昔、バイオリンを習っていて、先生の家の雰囲気も感じられて思い出します。紅茶もお菓子も美味しいし、ステンドグラスのある小部屋は特別席のようで、座れたらラッキーです。最近行けていないので脳内にフランソワ喫茶室の映像がずっとあったので、このゴールデンウィークにやっと行けるのが今からとても楽しみです。
旅行はストレス解消になるので私にはとても大切です。今でも電車や飛行機は苦手なので、夫の車で行きますが、とても感謝しています。
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