映画『オレンジ・ランプ』実話に基づく若年性認知症の物語が6月30日(金)公開
エンタメ©2022「オレンジ・ランプ」製作委員会
認知症を題材とする映画「オレンジ・ランプ」が6月30日(木)に、シネスイッチ銀座など全国で公開されます。実話に基づく希望と再生の物語と銘打つ本作は、39歳で若年性認知症となった夫とその妻が辿る9年の軌跡が舞台となります。
©2022「オレンジ・ランプ」製作委員会
モデルとなる人物の丹野智文さんは、作中人物と同じく39歳で若年性認知症の診断を受けましたが、10年経ってからも会社勤めを続けるだけでなく認知症本人の相談窓口や講演活動にも取り組んでいます。丹野さんの経験を基にした物語は、認知症へのイメージをガラリと変えてくれることでしょう。
認知症は終わりではない
©2022「オレンジ・ランプ」製作委員会
私達は、晃一や真央とともに、「認知症になったら終わり」という偏見を捨て、「認知症になっても人生を諦めなくていい」ことを実感し、そのための手立てを見出していく。認知症であることをオープンにする意義や、仕事や日常生活を続けるための工夫。「自分で出来ることは自分でしたい。困った時だけ助けてほしい」といった気持ちを伝える勇気。そして、気持ちを伝え合うことによって家族や職場と見出していく、より良い大らかな環境。また、誰にとっても大切なのは、辛い時には周りを頼っていいのだということ…。
認知症本人や家族が、認知症とどのように向き合えば笑顔で生きられるのか。認知症になっても安心して暮らせる社会とは? その一つの指標となり得る本作は、年齢を重ねていく全ての人がより良く生きるためのヒントにも満ちている。(公式サイトより引用)
「オレンジ・ランプ」の題名には、認知症のシンボルカラーであるオレンジ色と、小さな灯でも皆が集まれば世界を照らす光となるという意味が込められています。認知症になっても安心して暮らしていける社会づくりが繋がるようにという願いもあります。
希望と再生の物語
©2022「オレンジ・ランプ」製作委員会
妻・真央や二人の娘と暮らす39歳の只野晃一は、充実した日々を送るカーディーラーのトップ営業マン。そんな彼に、顧客の名前を忘れるなどの異変が訪れる。下された診断は、「若年性アルツハイマー型認知症」。驚き、戸惑い、不安に押しつぶされていく晃一は、とうとう退社も決意する。心配のあまり何でもしてあげようとする真央。しかし、ある出会いがきっかけで二人の意識が変わる。「人生を諦めなくていい」と気づいた彼ら夫婦を取り巻く世界が変わっていく…。(公式サイトより引用)
序盤は認知症という言葉の重みと、右も左も分からない世界に放り込まれた不安から、夫婦ともにギクシャクしてしまいます。これを変えるのが中盤に登場する自助グループで、同じく認知症を抱える様々な年代や境遇の人々が活き活きする様を見せつけられます。認知症とどのように向き合い、どのように冒頭の人生や生活を再構築していったのかが、この映画の肝となる箇所だと思います。
映画「オレンジ・ランプ」公式サイト
https://www.orange-lamp.com
映画「オレンジ・ランプ」本予告