気象病とメンタル不調~雨の日は辛い?
暮らし出典:Photo by James X on Unsplash
最近メディアで取り上げられるようになった「気象病」ですが、まだまだ認知度は低く、なかなかメンタル不調を理解されなくて悩まれている方は多いと思います。
この季節の変わり目や雨の日に憂鬱な気分になる「気象病」にどう付き合っていくか、どう理解してもらえばいいのかを考察し、自身のメンタル不調を軽減させる方法を探ります。
気象病とは?
最近、メディア等で「気象病」という言葉をよく耳にします。「天気痛」とも言われるそうです。今まであまり知られていなかった症状のようですが、近年研究が進んだこともあり、徐々に世間に知られるようになってきました。
季節の変わり目で寒暖差が激しい日や、梅雨や台風の接近などで気圧や湿度の激しい変化によって、自律神経が乱れることが原因で、気持ちの落ち込みや疲労感、めまい、頭痛、倦怠感、吐き気など、さまざまな体調不良が襲ってきます。
メディアで取り上げられたこともあって、気象病などの体調不良を社内で共有し、職場環境改善に取り組まれる企業も出てきています。
一方で、全く影響がない人や不調を感じない人にとってはまだまだ理解が不十分であるのは否めず、そのため誤解されがちになり、症状に悩む方にとっては憂鬱に感じる日々になってしまうでしょう。
メンタル不調への理解
気象病は長らく、検査等では原因が特定されず「気のせい」と言われてきました。そのため「我慢が足りない」「自己管理ができていない」などとされて、必要な配慮を受けられなかったという経験もお持ちの方もおられるようです。
また、自身の体質等に起因する体調不良に関して、周囲に理解してもらったり伝えたりするというのは、とても難しいというのが現実かもしれません。
そのような状況下で、周囲を気にしながら無理に仕事をしなければならないというプレッシャーにより、さらにストレスを感じて体調不良が悪化することがあります。これは本人にとって非常に辛いことです。
では、このメンタル不調を理解してもらうには、どうしたらよいのでしょうか。
まずは、上司に体調不良などの相談がしやすい、風通しの良い職場環境をつくることは、メンタル不調の本人はもとより、職場としてもプラス印象を与えることになると考えます。
・気軽に相談できる職場づくり。
・対策を一緒になって考える環境。
・職場と病院との医療連携を整える。
上記のことがうまくできれば、メンタル不調の方にとって働きやすい環境となり、不調も軽減されていくのではないでしょうか。
メンタル不調の軽減~雨の日は素敵
雨の日は、メンタル不調の方にとっては非常に辛いです。「外に出たくない!」と、さらに憂鬱な気分になってしまいがちです。
そこで、あえて憂鬱な気分を乗り越えるため、雨の日に外出して自信をつけるというのがあります。
メンタル不調の方の精神運動症状に「制止」というのがあります。「精神運動抑制」ともいわれ、あることをしようとするとき、または、あることをしなければならないときに、その行動を身体が自然と止めようとしてしまう状態をいいます。
例えば、無理に外出しようと思えば思うほど、制止(抑制)が作用し、その作用強度が増加するようです。
では、どうしたら雨の日に外出する勇気が出るのでしょうか。
雨の日というと、濡れたり面倒なことが多かったりと、あまり気持ちのいい日ではないかもしれません。
そこで、雨の日の見方を変えてみてはいかがでしょうか。
YouTubeのリラクゼーション動画で、ミュージックのバックに雨音が流れていたりします。雨音には精神をリラックスさせる効果があるとされているためです。
雨の日にいきなり外出するのではなく、まずは目をつぶって雨音を静かに聞いてみてはいかがでしょうか。緊張や不安が少しずつ和らぎ、心が徐々にリラックスされることでしょう。
また、雨の日ならではの特典を設けているお店をチェックするというのもいいかもしれません。大阪で有名な某スーパーでは、雨の日特典10%offシールというものがあります。好きな商品に自分で10%offシールを貼ることができるのです。
そして、雨上がりの空に広がる虹、水を得て生き生きとした草木。
このように、雨に対するイメージを良いものにして「雨の日だから出かけよう!」という発想を持つことで、いい方向にメンタルが大きく変化していけば、こんなに嬉しいことはありませんね。
参考文献
【雨とうつの関係について~低気圧で体調不良が起きる原因~|品川メンタルクリニック】
https://www.shinagawa-mental.com
【そのメンタル不調は「気象病」が原因?急変する天気を乗り切る3つの対策|ストレスチェックmagazine】
https://blog.altpaper.net