発達障がい〜神からの贈り物〜

column9月号 ついついオーバーペースになっていませんか?自身のペースを知ることの大切さ。(『発達障がい~神からの贈り物~』第94回)

発達障害

画像:Photo by Austin Schmid on Unsplash


『発達障がい ~神からの贈り物~』 第94回 <毎月10日連載>

この夏も海に何度も通った。海はプールに比べて浮力も大きいし海水浴場程度だと強い流れもほぼないので1時間以上泳ぎ続けてもほぼ疲れない。(疲れたら浮いておけばよいし。)同じペースなら数kmくらい簡単に泳げる。


一方で数年前にOWS(Open Water Swimming,海や湖での競泳)レースに出場したがこの時はたった500mの距離が辛かった。私自身は完泳が目標で臨んだがレースだけあって周りのスイマーたちの速さにペースが狂わされてしまいついついオーバーペースになってしまう。気が付けば息が切れてしまう。結果は問題なく完泳できタイムも悪くはなかったが様々な課題が浮き彫りになった。

以上のような経験は普段の生活の中でも繰り返し行われているように感じる。周りに気が取られペースを狂わされたり、良いところを見せようと自らペースを崩して結局はうまくいかないことはよくある。まずは自身のペースというものを知ることが最優先に思える。

発達障害の困りごととしても不器用だったり動きが鈍かったりペース配分が苦手だという意見をよく耳にする。仮にどんなに自身のペースが遅かろうと、それがその人のペースであり周りに流されず貫くことが大切でないだろうか。焦って無理するから苦しくなるのではないだろうか?


一方で、オーバーペース自体も私自身は悪いものでないと考えている。自分自身のペースをもっと上げたいなら日頃から自身のペースよりも少し辛い思いを経験しておくことが有効だと思える。ただし、自身のペースを知った上で、練習として失敗できるタイミングで何度も繰り返すことが大切だと思う。全く未経験なペースをいきなり本番でしようとすると取り返しのつかない失敗を呼び起こすのでしょうね。

周りに流されず己と向き合って先ずは自身のペースを知ること、社会協調性を得るために必要なファーストステップではないでしょうか?


公式ブログ https://ameblo.jp/suzie-net

Kei(ケイ)スズキ

Kei(ケイ)スズキ

★個人学習塾えるすた講師
★いずみハッタツ友の会代表、高知大学農学部卒
★過去職歴:放送ディレクター、スタジオ・ミュージシャン、カメラマン、道化師、学習塾経営、Webプログラマーなど
★10年の鬱の後に発達障害の診断を受ける。現在はピアカウンセリングサポートにも積極的に関わる。自称『人生を楽しむパイオニア』
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