『子供の気持ちわかっていますか?親の気持ち押しつけてませんか?』自然に子供が学びだす環境づくりvol.3(『発達障がい~神からの贈り物~』第67回)
発達障害Photo by Omri D. Cohen on Unsplash
『発達障がい ~神からの贈り物~』 第67回 <毎月10日連載>
毎年5月最後の土曜日は大阪湾に注ぎ込む川でアユや様々な水棲生物を採集する恒例のイベント。私は事務局として司会進行や子供たちの観察採集指導をして来ました。
もう恒例イベントとして定着しているようで多くの親子が照りつける太陽の下で笑顔に包まれたイベントでした。
今年はモクズガニが多くとれた。それもそこそこのサイズのが。なので子供たちに触らせてあげようとした。しかしカニさんも捕まらないように反撃する。そこでカニさんの捕まえ方を子供たちに伝授、『カニさんは上からつかむとハサミで反撃してくるよ。下から手ですくうと挟まれることはないんだよ。』、そして実践して見せてみる。
はじめはカニに怯えていた子供たちも徐々に慣れてくる。上手にすくえる子は友達にコツを伝授。みんな苦手なことが楽しみに変わってくる。
そして様々な生物に対して興味を持ち出す。どんどん好きになって自ら学び出す。
昔は子供の後ろから捕まえ方が下手だとか子供の揚げ足ばかりとって実践しようとしない親もよく見かけたが、そういう人が少なくなった。私たちの活動の実りの一つかもしれない。
長々経験談をお話しして恐縮ですが、実は私のクラスでもほぼ同じことを繰り返している。自分自身が楽しんで実践する。すると子供たちは自然に学びだす。
みなさん、子供の気持ちわかっていますか?親の気持ち押しつけてませんか?
私は少なくとも子供たちが遊びたいのと同じくらい学びたいと思ってることを知っている。私自身がそうだから。楽しければ自分から学びだす。
放っておいても子供は遊びを通して学ぶ。無理やり押しつけると学ばなくなる。
ついつい親の都合で勉強させようとしてませんか?親の体裁で学校に行かせてませんか?
これも以前に聞いた話だが、サーフィンスクールのインストラクターが嘆いていたことがある。親に無理やりサーフィンを習わせられた子供たちはサーフィンを楽しめていないと。親の目を盗んで浜に通い続けた私たちの方が幸せだったかもしれない、と。
このコラムでは何度も繰り返して伝えてきたが、楽しみながら学ぶ姿を見せてあげないと子供たちはイメージできないよ。
泳げない子供をプールに連れて行って今すぐバタフライで泳げとか立ち泳ぎをしろって言ったってできるわけないよね。やって見せてあげないと。そしてそれが楽しそうに感じたら子供たちは興味を持ち始める。
今回までは総論的に子供が自然に学びだすメカニズムについて触れてきたが、次第に各論的なお話しにシフトして行こうと思います。子供一人ひとりがどんな躓きで困っていて、どうすれば改善していくのか?その前に総論の最終段階についてお話しする必要があると思うので、その辺りについてお話しするつもりです。
乞うご期待!
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