「発達障がい」を公表するアイドル~私のロールモデルから学んだこと
暮らし出典:Photo by Alex Sheldon on Unsplash
私は軽度の知的障がいがあるので、自分を「ダメ人間」と思いながら今まで生きてきました。しかし、アイドルが好きで応援しているアイドルが、発達障がいと公表し、ブログで「自分自身もダメ人間だけど、それも才能」と書かれていて、とても勇気をもらえました。
アルバイトをクビに……
彼女は元アイドルで現在は、SNSの更新や年に数回ライブでゲストとして出演する程度で、一般人とほぼ変わらない暮らしをしています。職業なども不明ですが、学生時代は何度もアルバイトをクビになったそうで、あるときは売り物を勝手に食べてしまい、クビになったこともあるそうです。
私もクビなった経験が1度ありますが、さすがにそのエピソードには驚きました。
障がい者だからこそできること
アイドル時代は踊れなくて、1人でレッスン場を追い出されたり、彼女だけデビューライブに出演できなくなりそうになったりと、波乱万丈だったようです。しかし、彼女は人よりも「メンタルが強い」という強みがありました。なのでどれだけ怒られ、追い込まれても、なぜか踏ん張って喰らいつくことができたそうです。
私も音楽活動をしていた時期があり、彼女ほど「酷い言葉」を浴びせられたことは、ありませんが「あなたには無理」といわれたり、小学生のメンバーにまでバカにされることも頻繁にあったので彼女にはとても勇気をもらえました。
私は、メンタルはそれほど強くないですが「好奇心」や「憧れ」「諦めない気持ち」そして、今まで勉強で「コツコツまじめに取り組む」という、習慣が身についていたので、諦めないで続けられたのだと思います。
自分の納得いくパフォーマンスができるまでは、とても長い年月がかかりましたが「健常者が簡単にできること」に時間をかけて取り組んだぶん、達成感や感動は特別なものでした。
障がい者をもっと身近な存在に
彼女のライブを鑑賞したことがあるのですが、途中加入し、ベテラングループのとても厳しいレッスンにもついていっていたので、適応能力の高さにとても驚きました。なので、彼女は「才能がある発達障がい者」であって、私とは違う世界の人だと当時は思っていました。
ですが、彼女は歌は苦手なほうだったので、期待していなかったのですが、とても歌も上達していて感動したのを、今でも覚えています。
それから後に、彼女の障がいについて詳しく知ることになったので、あのステージに立つためにたくさん努力や試行錯誤をしていたと思うと、彼女が輝いている貴重な瞬間をこの目で見ることができて「本当に幸せだな」と改めて実感することができました。
こうして、障がい者の当事者がSNSなど身近なところで、気持ちや経験を発信してくれるのは、より多くの人に私たちのような障がい者を身近に感じてもらえるきかっけになるので、とても良いことだと思います。
まずは知ってもらうことから
私は彼女のように人気も発信力も、障がいを打ち明ける勇気もないですが、彼女の勇気ある行動や生き方、考え方にとても共感し、応援しています。いつか彼女だけでなく、多種多様な職業の人が、堂々と社会で活躍できるような、そんな世の中になってほしいです。
まずそのためには、私たちのような存在を知ってもらうことが、初めの一歩だと思います。私もコラムを通して「知的障がい者」のことについて、少しずつ発信していこうと思います。自分の経験や知識が、誰かのためになればと思います。
発達障害