発達障がいとマルチタスク①~マルチタスクが苦手?

発達障害

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マルチタスクとは「複数の作業を同時にもしくは、短期間に並行して切り替えながら実行すること」です。ネットでマルチタスクを調べるとこのような言葉がよく出てきます。それが転じてビジネスでは1人で複数の仕事をこなすこと、という意味で捉えられています。ここのコラムでのマルチタスクは一般的に社会で思われている複数の仕事を同時進行で行うこと という定義で書いていきたいと思います。また、逆に1つのことに集中して取り組むことをシングルタスクと呼びます。どちらも仕事の進め方の方法論で、現段階ではどちらが正しいとは判断はしません。

発達障がいにおけるマルチタスクとは?

発達障がいをお持ちの方に配慮事項を書き出してもらいますと、大抵の人はマルチタスクが苦手なので配慮してくださいという文言を配慮事項に上げることが多いです。 インターネットで「発達障がい・マルチタスク」と検索すると、発達障害のある人の中には、複数の物事への注意の分配が難しいため、マルチタスクが苦手な人もいます。という紋切り型の定型文がよく目につきます。

一般的に認識されているマルチタスクとは?

社会では一般的にマルチタスクと言われると、パソコンのOSのように複数の行動を同時に処理しているイメージを思い浮かべる人が多いと思います。実際、パソコンのOS自体がシングルタスクを高速で作業しているだけで完全なマルチタスクではないのです。現代社会ではマルチタスクができて当たり前という前提で会社は成り立っていると言われています。しかし、発達障がいのある方の主な配慮事項にマルチタスクが苦手という配慮事項を訴える人達が多いと思います。実際に苦手という方も多いと思います。例えば、コンビニの店員のように仕事を覚えるタスクが多く、ケースバイケースで対応が必要な仕事をするのが苦手という方は多いのではないでしょうか?確かに覚える作業が多く、同時進行で仕事をしなければいけない場面が、多々あると思います。

並行してタスクを行うことは可能なのか?

逆説的に問うならば、発達障がいとは認められない一般の方はマルチタスクを完璧に出来るのでしょうか?

マルチタスクについてはさまざまな論文が発表されています。ここでは世界でベストセラーのビジネス書を出したコンサルタントのスティーブン・R・コヴィー博士の著書「7つの習慣」を紹介します。その中の1つの考え方として「時間マトリックス」というものが登場します。この考え方は、仕事の重要度・緊急度の度合いを4つのタスクで分割し、重要かつ・緊急でもある(Ⅰ必須)、重要である・緊急ではない(Ⅱ価値)、重要でない・緊急である(Ⅲ錯覚)重要でもない・緊急でもない(Ⅳ無駄)に分割してⅠから重要度・緊急度が高いタスクから取り掛かることで、生産性の高い仕事が出来ると説いています。全てのタスクを同時に行うことは、難しいですが、慣れてくれれば、重要度・緊急度が低い仕事を高い仕事と同時にすることが出来、より生産性の高い仕事が出来ると唱えています。

この説明を読んでみれば、誰でも訓練すればマルチタスクができると思ってしまいます。しかし、並行して切り替えるという言葉は同時進行という意味ではありません。些細な点ですが、ここに見えない落とし穴があるのです。次のコラムではマルチタスクとシングルタスクの違いと、並行して切り替えるということについて書いていきたいと思います。

▶次の記事:発達障がいとマルチタスク②~マルチタスクの有害性

参考文献

マルチタスクを身に付けて生産性の高い人材になる!
https://mycampus.jp/

完訳 7つの習慣 人格主義の回復 キングベアー出版 (2013/8/30)スティーブン・R・コヴィー (著)  フランクリン・コヴィー・ジャパン (翻訳)
https://atuiomoi.net/

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tkbn

40代男性。30代半ばでうつ病を発症。40代になって発達障害の疑いありと診断される。就労支援機関で自分の特性について学び、最後の就活を終えコラムを書いています。趣味は鉱石収集。年2回大阪・京都で行わるミネラルショーや即売会に行って、気に入ったものをコレクションするのが楽しみですが、部屋で飾る場所が無くなっているのが最近の悩みです。

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