白杖を使っている人をみかけたら

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白杖を使っている人を見かけたことはありますか?白杖は目が見えない・見えにくいが歩行補助のために使います。もし白杖を使っている人が立ち止まったり歩きにくそうにしている場面を見かけたら、ぜひ声をかけてみてください。その時に少し注意してほしいことや誘導方法を簡単にご紹介します。

視覚障害者の見えないハードル

視覚障害者が日常生活でハードルに感じることのひとつに移動があります。ひとりで出かけることが難しいと感じてひきこもり気味になることも多くあります。私も網膜色素変性症で視野が狭い、暗いところが見えにくい、壁や床・人の服の色が混ざって見えなくなってしまうなどの症状があり、知らない場所にひとりで出かけることにかなりの苦手意識を持っています。視覚障害者は、慣れた道や点字ブロックのある道ならひとりで歩くこともできますが、迷ったり困って動けなくなったりすることもたくさんあります。誰かに助けを求めたくても周りに人がいるのかさえわからずに焦って時間だけが過ぎ、さらにひとりで出かけるのが怖くなることも少なくありません。もし白杖を使っている人が立ち止まったり、きょろきょろとあたりを見回していたり、道の凹凸や障害物で歩きにくそうにしている場面を見かけたら、ぜひ声をかけてみてください。私は声をかけてくれたり、道を譲ってくれたのがわかったりすると「この人は天使かな?」と思うくらい嬉しいです。

誘導前にまずは声かけを

声をかける前に腕を掴んで誘導されるとびっくりするのでやめてください。私の経験ではこんなことがありました。バス停で待ち合わせをしていた時、乗り場から少し離れた位置に立っていた私の手を取って、何も言わずにバスに乗せようとした人がいました。階段を上ろうとしている時には、急に腕を掴んで引っ張られ、「さぁ一緒に上るよ!」と言って返事を待たずにかなりのスピードで引きずられるように上ったこともあります。どちらの場合も急に腕を掴まれたことに驚き、何も聞かれないまま連れて行かれることに怖い思いをしました。視覚障害者が何かにぶつかりそうな時、車が近くを通って危ないと感じるような緊急時以外は、まず一言声をかけるようにしてください。

声を掛ける時の注意

離れた位置から「大丈夫ですか?」と声をかけられても、この言葉は自分に対してなのか、それとも他の誰かに対してなのかわからないことがあります。声をかける時は視覚障害者に近づいて「お手伝いしましょうか?」「誘導しましょうか?」などと呼びかけるようにしてもらえるととてもわかりやすいです。声をかける前に軽く肩をポンポンと叩いてもいいかもしれません。

視覚障害者の誘導方法

腕を掴む、後ろから肩を押すなどの誘導方法は、視覚障害者の意思で立ち止まることも手を離すこともできないため不安を感じます。一般的には誘導者が肘を曲げて視覚障害者が掴む方法がよいとされています。視覚障害者がどちらの手で肘を掴むのが歩きやすいか聞いてもらえるとより親切だと思います。誘導する時は、まっすぐ歩き、曲がる場合は「右に曲がります」などと声をかけるようにしてください。階段・スロープ・段差・溝などがあればその都度知らせ、一旦手前で立ち止まってから誘導するようにしてもらえると安心できます。

最良の誘導方法には色々とコツがありますが、困っている視覚障害者を見かけて一言「お手伝いしましょうか?」と声をかけていただけるだけで、不安や緊張が解れ、とても嬉しい気持ちになることは確かです。このような気づかいや優しい気持ちに触れることで、ひとりで出かけることへのハードルが少しずつ下がっていくのだと思います。どうかあまり構えずに、気軽に声をかけてみてくださいね。

あきら

あきら

網膜色素変性症を持つ三十代女性。趣味はお菓子作りとカラオケ。非障害枠で就職後、症状の進行に伴って業務が厳しくなり、現在は就労支援を受けながら転職活動中です。

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