発達障害があると体調を崩しやすいの?~自律神経と発達障害の関係性
発達障害 暮らし発達障害と診断された方で、普段の体調を安定させるのが難しいと感じている方は多いのではないでしょうか?自分では大丈夫だと思っても、後から体調が悪化してさまざまな症状が出てきて、こんなはずでは・・・と感じたことはないでしょうか?自分を振り返ってみて、後からあれが体調不良の前兆だったのかもと思う事があります。体調を司る自律神経について書いてみたいと思います。
発達障害と自律神経のコントロール
発達障害は生まれつきの脳の特性で病気とは異なります。最近の研究では発達障害の特性があると、先天的にセロトニンの分泌量が少ないという研究結果がでています。セロトニンが少ないと、以下のような症状が出てきます。
- ・疲れやすい
- ・不眠
- ・肩こりになりやすい
- ・片頭痛がでる
- ・便秘や下痢
- ・免疫力の低下で風邪を引きやすくなる
などです。心当たりある方もおられるのではないでしょうか?
自律神経で重要な役割を果たしているのが、セロトニン・ノルアドレナリン・ドーパミンといわれる三大神経伝達物質です。このなかで重要なのがセロトニンです。セロトニンはノルアドレナリン・ドーパミンの暴走を抑え、心のバランスを整える働きがあるのです。自律神経失調症はセロトニンの不足でノルアドレナリン・ドーパミン異常分泌、またはバランスの乱れによって自律神経が崩れることで起きる症状です。
このセロトニンの不足となる原因が、長期のストレス・人とのコミュニケーションの不足・腸内環境の悪化・不規則な生活習慣と言われています。これらの原因も発達障害の二次障害に関係するものが多く見受けられます。
つまり、発達障害で困ったことがある→ストレスを感じる→セロトニンが不足する→自律神経が乱れるというループが発生しやすくなるのです。
神経伝達物質とASD・ADHDの関係性
未だ解明が進んでいない発達障害の原因ですが最近、脳科学の発展により発症の仕組みが解明されつつあります。その中で「セロトニン減少がASD発症に関与していた疑いがある」と発表があり、「脳内セロトニンを回復させることで症状が改善した」といいう報告もあります。その報告によるとASDの人は、もともと脳内のセロトニンが少ない、もしくは不足している可能性が大きいということです。
では、ADHDの方はどうでしょうか?ADHDのかたはセロトニン不足だけでなくノルアドレナリンとドーパミンも不足している(過集中時には出過ぎる)と言われています。ASD&ADHDのかたは三大神経伝達物質のバランスが悪いということです。自律神経を整えるセロトニン・ノルアドレナリン・ドーパミンが平常時でも整っていないということです。
自律神経を整える為には
自律神経を整える為には、まずはストレスの原因を探ることから始めてみて、できるだけストレスから離れてみましょう。食生活を見直してセロトニンを増やす・軽い運動をすることでセロトニンを増やす・他人とコミュニケーションでセロトニンを増やすなど、日々の生活で出来る事から始めてみてはいかがでしょうか?
まとめ
発達障害と自律神経の乱れは密に関係性があります。そして、自律神経の改善にはセロトニンが非常に大事です。また、発達障害の人達にはセロトニンが、もともと足りていいないことが多いようです。
私は、自分の身体の状態を把握しにくい(疲れに気付きにくい)特性のため、普段から体調管理に気を付けることから始めて、自分の身体を労わるようにしていきたいと思います。
参考文献
ばかあるき 【ストレスも】発達障害が体調を崩しやすい5つの理由とその対策【自律神経も】
https://www.bakaaruki.xyz/
ヨミドクター
https://yomidr.yomiuri.co.jp/
理化学研究所
http://www.riken.jp/
発達障害 自閉症スペクトラム障害(ASD) 注意欠陥多動性障害(ADHD)