怒りを表に出すメリットとデメリット~怒りは悪いことなのか

暮らし

出典:Photo by engin akyurt on Unsplash

みなさんは最近、怒りを覚えましたか?、その怒りは誰に対して、どのように表現しましたか?。怒りの表現の仕方によっては、不快感を与えて人が離れていくかもしれません。

しかし、怒りの感情が湧くことは悪いことではありません。感情に流されて行動に移してしまった後と、相手への伝え方が大事です。

怒りっぽかった私の実体験と怒りをコントロールできるようになった方法が少しでもヒントになれば幸いです。

かつて、怒りを表に出す暴君だった

かつて、私は毎日、日課のように怒りを表に出していました。

対象は親、兄弟などの身内だけではなく愛犬、ましてやお店の従業員さんにも怒りをぶつけて迷惑をかけていました。愛犬が自分の言うことを聞かなければ怒鳴り散らす。従業員さんの態度が気に入らなければ注意する、そんな恐怖を与える存在でした。

そんな私が痛い目に遭う出来事がありました。

井の中の蛙であった私

大学生時代に演劇部に所属していた私は、相も変わらず毎日のように怒りを覚えていました。理由は多くの先輩が遅刻、ドタキャン。体調不良を理由に休んだにも関わらず、稽古をサボって遊びに出かけることが多かったからです。我慢ができなくなった私は「みんなが頑張っているのに遊びに出かけるなんて絶対に許さない」「部活がある日は本当に体調不良でなければ参加すべき」だと考えていました。その考えをもとに、先輩たちを呼び出し怒りにまかせて説教してしまったのです。

行動に移したその日から私は恐怖の存在となりました。みんなが私に怯えて顔色をうかがう毎日。当時の私は怯えられているとは知らず、自分は正しいことをしたと思っていました。

しかし、周りも限界を迎えたのでしょう。みんなが私を避けるようになりました。しばらくして居心地が悪くなり退部しました。    

変わるきっかけは?

「なぜ正しいことをした私が退部しなくてはならないのか」とずっと根に持って生活をしていました。しかし、耐え切れず福祉職員のAさんに愚痴を聞いてもらうことにしました。私は自分が正しいと考えていたので同情してくれる、100%正しいと言ってくれると密かに期待していましたがAさんの意見は予想外でした。

Aさん「あなたが言ってることも分かります、それにきちんと稽古に励むことは良いことです。しかし、伝え方が悪いです。それに相手にも相手の考えがあります。絶対にこうといったものはありません」

予想外の言葉に私は悔しくて質問をしました。

私「では、どうすればいいんですか?」

Aさん「怒りをコントロールし伝え方を変えましょう、そのためにまずは、自己分析をおこない、自分が怒りを覚えていた理由、行動をノートに書いてみてください」

そんなことで変われるはずがないと疑問を持ちつつも、私はその日から自己分析を始めてみました。    

自己分析で気づいた怒りやすい考え方

それから毎日のように怒りが湧いたら自己分析をしました。「怒りを覚えたエピソード」「なぜ怒りを覚えたのか」「そのときの表現の仕方」を書き続けました。

すると怒りを抱く共通の考え方がありました。それは「当たり前思考」、「絶対に○○しなくてはならない」という考えかたです。私の過去の怒りに当てはめると、愛犬は飼い主の指示を聞かなければならない、従業員さんは笑顔で接客するのが当たり前、時間は絶対に守らければならない。その当たり前が当たり前ではなかったから、怒りを覚えていたのです。

そのことに気づいた私は次に、なぜ怒りを表に出して怒鳴り散らしたりしてしまうのか考えてみることにしました。    

怒りを表に出すことは諸刃の剣

怒りを表にだす行為に関してメリットを考えるとすれば、一番手っ取り早く自分の考え、正しさを認めさせることができる点です。恐怖で相手に考える時間を与えずにその場は正しいと思わせる、怒っている本人はやはり自分が正しかったという承認欲求のようなものが満たすことができます。

デメリットは、怒鳴られている方はまともな思考ができずにその場では認めても、冷静になると自分の考えが正しいと考え、なぜ否定されなければならないのかと敵意を抱く点ではないのかと考えました。また、怒っている本人は同じ場面が来たときに「前例があるから私は間違っていない」と考えて再度怒りを表に出すといった表現をしてしまいます。

このように怒りを表に出す表現は、自分の考えをすぐに相手に認めさせることができますが、敵意を抱かれやすい諸刃の剣なのです。    

実践している、怒りが湧いた時の表現

今は怒りの前兆が出たら、一度冷静になるように頭の中で言い聞かせています。そうすることで感情的ではなく理性的に判断できます。自分の怒りの原因を探り、それが自分の当たり前になっていないかを確認します。それでも怒りの中身を伝えたい場合は、相手の意見を尊重することを前提に「私はこう思うんですが、お願いできませんか?」と伝えるようにしています。

私がしている自己分析のやり方

まずノート、携帯のメモ機能を用意します。

次に、どのような書き方でも大丈夫ですので「怒りの感情が湧いたときの心情」「自分の行動」「行動に移す前の前兆」を書き込みます。書き込んだあと、冷静に第三者的視点に立って振り返ってみてください。怒りが湧く共通点が見えてくると思います。共通点が分かれば、次に前兆が出たらその場を離れよう、深呼吸をしようなどの対策を考えましょう。私のおススメはゆっくりと水を飲むことです。

対策が分かれば日常生活で怒りに振り回される可能性を下げることができると思います。

最後に

しかし、対策が分かっていても、絶対に怒りを表に出さないというのはほぼ不可能です。気を付けていてもその日の体調、環境、考え方で怒りを表に出すこともあると思います。その際は、自分を責めず怒りの行動を認めましょう、その後に伝え方が悪かったことを伝えた相手に謝りましょう。謝るのが早ければ早いほど、関係悪化を防ぐことができると思います。

私は今後も自己分析を通して怒りの感情をコントロールし精神が安定した生活を送れるように努めていきます。

   

ベノリン

ベノリン

いじめ、ブラックバイトを経験しひねくれた性格となる。
その後自分の性格で友人をほとんど失いストレスの積み重ねでうつ病を発症。
約2年間引きこもりになり社会復帰するも準備不足で再発する。
現在は自分の障害と性格に向き合い自己分析をおこない就職活動中。

趣味は読書と散歩

関連記事

人気記事

施設検索履歴を開く

最近見た施設

閲覧履歴がありません。

TOP

しばらくお待ちください